神戸製鋼クレーン倒壊4人死傷事故 現場責任者ら2人を書類送検 (10/7)

神戸製鋼クレーン倒壊4人死傷事故 現場責任者ら2人を書類送検
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2019/10/7(月) 11:05配信神戸新聞NEXT

神戸製鋼クレーン倒壊4人死傷事故 現場責任者ら2人を書類送検

〔写真〕神戸製鋼所高砂製作所で倒れた大型クレーン=2018年7月26日午後、高砂市

 神戸製鋼所高砂製作所(兵庫県高砂市荒井町新浜2)で2018年7月、大型クレーンが倒壊し、作業員ら4人が死傷した事故で、兵庫県警捜査1課と高砂署は7日、業務上過失致死傷の疑いで、クレーンを製造する神戸製鋼所子会社「コベルコ建機」に所属する現場責任者の男性(29)と、クレーンを操縦していたオペレーターの男性(29)を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 事故は18年7月26日午後3時50分ごろ、同製作所の検査場で発生。コベルコ建機の社員4人が出荷前のクレーンの性能テストを行っている最中に起こった。兵庫労働局などによると、テストはつり上げ能力の限界を確かめるもので、このクレーンの限界能力である約130トンの重りをつり上げる準備を進めていたという。

 捜査関係者らによると、現場責任者の書類送検容疑は同日、約130トンの重りをすでに用意していたにもかかわらず、さらに約10トン分の重りを上乗せするよう漫然と指示した上、確認を怠り、その結果、クレーンを倒壊させて作業員4人を死傷させた疑い。

 オペレーターの書類送検容疑は同日、重りをつり上げる際、手元のモニターに140トン以上を示す表示が出ていたのに、表示を軽視して作業を中止せず、クレーンを破損させ、4人を死傷させた疑い。

 県警は、2人の確認不足が重なり、事故につながったと判断した。いずれも容疑を認めているという。

 この事故では、クレーンのアームが根元から折れて倒れ、ばらばらになった部品などが周囲に飛散。塗装業の男性=当時(56)=とコベルコ建機協力会社の従業員男性=同(23)=が頭や腹を強く打って亡くなり、ほかに男性2人もけがを負った。

 コベルコ建機は事故発生当日の会見で、「クレーンのオペレーターにミスはなかった。クレーンに不備があったのかもしれない」と説明していた。
 

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