http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-07-20/2013072001_05_1.html
しんぶん赤旗 2013/7/20
参議院選挙は、明日が投票日です。大企業の利益拡大のために雇用を破壊し、「ブラック企業」を日本中に広げようとする安倍晋三政権の暴走にストップをかけ、人間らしく働き、安心して暮らせるようにしてほしいという国民の声が日ごとに高まっています。この願いにこたえ、「雇用は正社員が当たり前」「賃上げと安定した雇用で景気の回復を」と抜本的な対案を示しているのが日本共産党です。日本共産党が伸びれば、働く人だれもが人間らしく均等に待遇され、安心して働けるルールある社会実現の道が切り開かれます。
賃上げと安定した雇用
懸命に働いても、まともに生活できる収入がえられない非正規雇用の増加は、極めて深刻です。最近の総務省の調査で、パートや契約社員など非正規で働く人がついに2000万人を超えて2043万人となり、雇用者に占める割合も38・2%になったことがわかりました。非正規で働く人は、賃金が正社員の62%(厚生労働省「平成24年度賃金構造基本調査」)という差別扱いされ、年収200万円以下の「働く貧困層」といわれる人たちが若者、女性を中心に1000万人を超えています。
雇用がこれほど悪化したのは、大企業が正社員を切って派遣など安上がりの「使い捨て雇用」への転換をすすめ、自民党政権が労働法制改悪でこれを後押しした結果です。安倍首相や自民党は、それを反省するどころか、選挙が終わったらすぐに、勤務地や職務を限定して解雇しやすい「限定正社員」づくりや派遣労働の拡大、「残業代ゼロ」で際限ない長時間労働をおしつける規制緩和に着手しようとしています。雇用不安をさらに広げ、働く人の所得を奪う政治では「デフレ不況」から脱却することはできません。
日本共産党は、働く人の賃上げと安定した雇用の拡大で景気回復をはかる対案を出しています。大企業がため込んでいる260兆円の「内部留保」を賃上げに活用することです。ほんのわずか1%動かせば、8割の大企業で月1万円アップが可能です。
大企業の「内部留保」は、もともと賃上げに回すべきものを回さず、使い道がないまま積みあがっている余剰資金です。それが巨額にのぼっていることをテレビ討論で安倍首相も認めました。本気で財界を動かし、「内部留保」を賃上げ、非正規社員の正社員化、下請け単価の引き上げなどに活用すれば、人間らしい働き方が実現し、経済も回復に向かいます。
日本共産党を伸ばして、大企業はもうけ放題、働くものは貧困から抜け出せない状態に終止符を打とうではありませんか。
働きがいのある仕事を
日本共産党は、財界に賃上げを強力に迫り、最低賃金を引き上げ、日本を「賃上げ社会」に変えます。労働法制を抜本改正して「ブラック企業」を一掃します。残業時間の上限を法律で定め、「サービス残業」根絶法をつくります。人権を無視した「退職強要」をやめさせ、解雇規制法を制定します。
明日(あした)の天気は変えられなくても明日の政治は変えられます。参議院選挙での日本共産党への一票は、働くものを粗末に扱う政治を変え、人間らしい働きがいのある仕事と生活を実現する社会に向かって踏み出す強い力になります。