2022年 連続講座 「公共サービスの崩壊を考える―維新行政の検証と課題―」  第1回 コロナ禍で大阪府政はいのちを守れたか(2022/6/14)

2022年のAsu-netつどいをWebの連続講座として行うことになりました。

Asu-netでは、毎年、その時期の情勢を踏まえて、働き方に関わる注目テーマを取り上げて、2006年から2021年まで31回にわたって「つどい」を開催してきました。多くは、エル大阪などの会場でリアルに実施してきましたが、コロナ禍のために、2020~2021年は、Zoomを利用してWebを通じての連続講座を行いました。2022年については、引き続きWebを通じて以下の要領で連続講座を行うことになりました。

2022年 ASU-NET連続講座
共通テーマ
公共サービスの崩壊を考える
―維新行政の検証と課題―

 NPO法人働き方Asu-netは、すべての人が人間らしく働き、暮らせる社会を目指して活動してきました。
 近年、コロナ禍が長引く中で、賃金は上がらないのに物価が上がって暮らしにくく、政府の「働き方改革」で、むしろ、非正規やゆとりのない働き方が広まっています。最近、日本の後進国化が問題になっています。年60万人もの人口減について世界的著名人が「日本が無くなりそうだ」とTweetしたことが大きく報じられました。カナダの大学の講義で、日本は皆が勤勉なのに貧困化するのは、「政治が悪い」と端的に指摘されました。
 とくに、大阪は、人口当たりコロナ死亡率が日本最悪となり、第5波では自宅療養で未治療のまま亡くなる方が数多く出ました。
 維新行政は、①保健・医療はじめ公的業務従事者を大幅に削減・非正規化し、②安上がりの民間委託・外注化で営利企業に公共サービスを売り渡しました。その結果、住民の生命・生活は大きな危機にさらされています。ところが、維新行政は、厳しい実態にもかかわらず、政策方向を見直そうとしていません。むしろ、一部の利権企業を潤すだけの「カジノ」「万博」に莫大な公的財源を投入しようとしています。
 今こそ、マスメディアが報道しない維新行政の悲惨な結果を直視し、市民の命と暮らしを護る自治体の役割を果たさせるために何が必要かを考えるときです。
 Asu-netは昨年の集いで、自治体民間委託で社会保障や労働でどのような問題があるかをテーマに3回の連続講座を実施しました。今年は、とくに、大阪府・市で維新行政がもたらした問題を検証し、本来の公共サービスの在り方を考えるために3回のWeb連続講座を実施することにしました。
 問題は全国的に広がろうとしています。大阪だけでなく全国から多くの皆さんのご参加をお願いします。

連続講座 企画

・今回の連続講座は、いずれもZoomを利用したWebで実施します。
参加費は無料です(カンパは大いに歓迎)。Webですので、事前申込方式で、全国どこからでも多くの皆さんのご参加をお願いします。
・連続で3回を予定していましたが、企画段階で、第2回は内容的にテーマは共通しますが、時間の制約を考慮して、2回に分けることにしました。そのため、連続3回が、実質的には4回になっています。
・なお、第1回は、以下の通り確定していますが、第2回以降は急いで講師、内容を確定し、確定後すぐに、このブログで更新内容をお知らせする予定です。以下、敬称略。

第1回講座 2022年6月14日(火)19時~21時
 「コロナ禍で大阪府政はいのちを守れたか~コロナ禍の実態と本来あるべき保健所の機能とは~」 
 講師:小松康則(大阪府関係職員労働組合委員長)

 小松さんは、維新府政の下でコロナ禍に対応する厳しい状況のなかで、府民を守るために働く保健師・保健所職員たちの現場からの声を積極的に伝える活動の先頭に立ってこられました。ツィッター、ブログ、パフリック・ナラティブ、Web署名、記者会見など、様々な経路を使った活発な発信は、紙と集会を中心とした旧式の活動スタイルとは大きく異なる、労働組合としてはとても新鮮な活動スタイルでした。そして、2021年7月、大阪府関係職員労組・小松康則共著『コロナ対応最前線 仕方ないからあきらめないへ 大阪府の保健師、保健所職員増やしてキャンペーン』(日本機関誌出版センター)という本を出版されました。同書では、このキャンペーンには、「コミュティー・オーガナイジング」を踏まえた「戦略」があったことが紹介されています。講座では、コロナ禍での大阪府関係職員労組の活発な活動内容とともに、「新たな労働組合運動論」についてもお話が聞ければと思います。

 第1回講座(6月14日)参加登録(URL)
(下線部をクリックして登録にお進み下さい)
 

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以下、第2回(その1、その2)、第3回の企画(現在、詳細を具体化中。確定次第、正式に案内します)

第2回講座 「問われる公共サービスの民間委託
  ーその1ー   2022年8月24日(水)  
  「自治体のAI化、デジタル化で職員半減をめざす政府の『2040自治体戦略』とは何か」
  講師:二宮厚美 (神戸大学名誉教授)

  事例報告:吹田市職員労組役員
       「吹田市の民間業務委託の実態と市民課窓口業務の委託撤廃の闘い」
  ーその2ー   2022年8月31日(水)

  「公共サービスは安ければいいのか~府下自治体の変貌」
  講師:猿橋均 (大阪自治体まるわかり研究所副所長)
  事例報告: 谷真介 (弁護士)
       「守口市学童保育の営利企業委託で雇止め裁判完全勝利和解の成果」

 第3回講座 2022年10月●日 → できるだけ早く確定する予定です
  シンポジウム 労働人権を無視する維新行政転換のために
  司会 岩城穣(Asu-net共同代表・弁護士)
  パネラー 「SDGsと矛盾する労働人権抑圧の維新行政」 脇田滋(龍谷大名誉教授) 
  パネラー 「維新行政との対決 (仮題)」 大石あき子(衆議院議員)
  パネラー「維新行政の労働基本権侵害との闘い」 北本修二(弁護士)
  パネラー 「自治体非正規の無権利実態と闘い」 川西玲子(Asu-net副代表)
  討論
                             (以上、敬称略)

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