小豆島での熱き3日間〜働き方ネット大阪 事務局合宿〜

8月7日〜9日まで(2泊3日)、働き方ネット大阪の事務局の合宿を、小豆島の長浜というところにある、森岡孝二先生(働き方ネット大阪・会長、関西大学教授)の別荘(古い民家を購入したもの。特に名前はないが、「森岡荘」と呼びたい)で行った。
 参加者は会長の森岡先生、事務局長の私、副会長の服部信一郎、柏原英人両名のほか、事務局員4名の8名。いずれも、大阪の労働界では知る人ぞ知る(?)錚々たるメンバーである。
 この合宿は昨年に続いて2回目。もう、働き方ネット大阪の夏の定番イベントといえるかもしれない。
◆1日目(8月7日)は、正午に千里中央駅に集合し、車2台に分乗して神戸港へ。午後2時発のジャンボフェリーに乗船。畳敷きの船室スペースで、前半で早や討論が始まったかに見えたが、後半は全員がお昼寝‥‥(笑)。船は明石大橋の下を通り、午後5時10分に坂手港に到着。 「オリーブ園」に少しだけ立ち寄ってから(もう土産店は閉店した後だった)、土庄の「オリーブ温泉」へ。穏やかな瀬戸の内海に浮かぶ島々を見ながらの露天風呂は最高である。 温泉の食事処で夕食。「醤油豆」「甘海老の唐揚げ」などを肴に飲む、ビールと冷酒が心地よく染み渡る(ただし車を運転してくれるお二人はアルコールはお預け。申し訳ない)。 その後スーパーで買い出しをした後「森岡荘」へ。掃除等を終え、一息ついてから、お預けさせられていた2人も加わって、深夜まで飲み直して盛り上がったことはいうまでもない。
◆2日目(8月8日)は、朝食後、午前9時〜12時まで、「日本社会の変革と働き方ネットの役割」をテーマに大討論。本来はこれがメインなのである。 2006年9月の結成から丸5年になろうとしている働き方ネットの到達点と課題、非正規問題をめぐる近時の立法・行政の動向、過労死防止法制定の取り組みの紹介と意見交換、大阪での労働政策と秋の府知事・大阪市長選の状況、今後の「つどい」(例会)のテーマなど、議論の内容は多岐にわたり、大変充実したものであった。 昼食は森岡先生とKさんが心をこめてゆでてくれた「そうめん」。腰のある麺を、冷たい氷水をくぐらせ、おろしショウガをたっぷり入れたダシ醤油につけていただく。爽快とは、このような食感を言うのであろう。 お腹が大きくなった後は、車で分乗して、「肥土山農村歌舞伎舞台」を観に行く。小豆島では昔から現在まで、村民たち自身が「歌舞伎」を文化行事として行ってきた伝統があるとのこと。
 続いて「中山農村歌舞伎舞台」の近くにある「こまめ食堂」に立ち寄る。鮮やかな緑一色の棚田を見渡す、すばらしいロケーションである。皆はアイスクリーム等を注文したが、私だけは、特別にお願いして作ってもらったおつまみでビールを一杯。至福のひとときであった。 この時も、皆さんから、過労死防止法制定運動への助言をたくさん聞けた。本当にありがたい。 「エンジェルロード」(干潮の時には島と地続きになる通路が現れ、満潮の時には水没する)に少し立ち寄る(この時は水没した後だった)などしてから、森岡荘へ戻る。この途中で、思わず車を停めてもらって見た日暮れの景色は、なぜかとても柔らかく、幻想的だった。 
  バーベキューは合宿のメインイベントである。おいしいお肉や魚に舌鼓を打ちながら、自由闊達、縦横無尽といえば聞こえはいいが、要は思いつくまま、成り行きまかせで延々議論・討論をするのである。もちろん簡単に結論が出ない問題ばかりだが、みんな実によく状況を知っているし、考えている。 このままでは酔いどれて終わってしまいそうなころから、近くの波止場まで歩いて行って、何と夜釣りの始まり。 ほろ酔いでの夜釣りも楽しい。とはいえ、森岡先生が竿から餌から全部セットしてくれて、参加者はボーッと糸を垂れているだけでいいのだから、極楽である。 それでも、次々と釣果が上がる。水面のウキがググッと引き込まれ、続いて釣り竿の糸が引っ張られる手応えがある。この感覚が釣りの醍醐味なのだろう。 とはいえ、今年は最後の最後まで私だけが「ボウズ」で、諦めて帰ろうとした瞬間、力強い引きがあった。もちろん嬉しかったが、「あと30秒我慢したら、釣られなくて済んだのに」と、釣られたメバルに少し同情した。 すごいのは、この釣った魚(10匹くらいだろうか)を即時に煮魚にして、また飲むのである。 もちろん、釣ったばかりの魚なので美味しいし、釣り上げた時の楽しい話をしながら飲むのだから、楽しさも倍増である。 そして、またしても大討論が続くのである。 このようにして、「濃い」2日目が終わった。
◆3日目(8月9日)は、この3日間で一番暑かった。午前9時半までに森岡荘を完全に片づけて、フェリーが出発するまでの間、最後の島内観光とドライブへ。  「尾崎放哉記念館」に行ったが、はずかしながら尾崎放哉(ほうさい、1885(明治18)〜1926(大正15))という自由律俳句俳人のことは、これまで知らなかった。「咳をしても一人」「障子あけて置く 海も暮れ切る」など、季語や「5・7・5」から解放された俳句には、独特の魅力がある。 エンジェルロード(今度は完全に干上がっていた)とオリーブ園(今度は土産店が開いている時間帯だった)にもう一度行き、昼食はうどん店で、私はとろろぶっかけうどんをいただいたが、腰があって本当においしかった。 そして、午後2時、大部(おおべ)港から岡山の日生(ひなせ)港に向かうフェリーに乗船。

 このようにして、今年の小豆島合宿が無事終わった。
 昨年は、「二十四の瞳」関連の観光地を回って感動したが、今年はまた別の感動、感慨があった。この小豆島のやわらかさ、やさしさがクセになりそうである。 体調が悪いにもかかわらずホスト精神に徹して下さった森岡先生に、心から感謝したい。  また、一方では少年少女に戻って一緒に夏休みを楽しみ、他方では最新の情勢を踏まえて熱い議論を交わし合ってくれた参加者の皆さん、本当にありがとうございました。
 この合宿を踏まえた、これからの働き方ネット大阪の活動に、大いにご期待下さい。(事務局長:岩城譲)

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