ブルームバーグ 賃金と労働時間めぐる訴訟、米国で20年ぶり高水準に増加

8月15日(ブルームバーグ)

残業手当の請求などを含めた賃金と労働時間をめぐって、労働者が企業を提訴するケースが米国で増加しており、訴訟件数は今年に入って20年ぶりの高水準に達した。米国では失業率が8%を超える状況が続いている。

米裁判所事務局によると、3月31日までの1年間に提起された賃金と労働時間をめぐる連邦裁判所管轄訴訟の件数は7064件に上った。1854件だった2000年以降、毎年増加している。同局は年内にデータを公表する予定。

法律事務所セイファース・ショーで全米賃金・労働時間関連訴訟担当の会長を務め、労働者団体が提起する訴訟で企業側の代理人を務めるリチャード・アルフレッド氏によると、リセッション(景気後退)と失業率の高さが訴訟の増加につながっている。同社は12年のデータを7月に発表した。

アルフレッド氏は電話インタビューで「解雇される際は、労働者にとって解雇の妥当性を争い、手当など退職時の待遇が適切かどうかを確認するために弁護士を探すチャンスかもしれない」と述べた。

労働者側の代理人を務める法律事務所べランボーム・メンケン(ニューヨーク)のパートナー、ジェーソン・ロズジャー氏は電話インタビューで、失業率が高く労働者は職を失うことを懸念しているため、企業は残業を強いることができる状況になっているが、解雇されればそのような状況は変化すると指摘。「失業率が上昇する中、解雇されれば報復を恐れる必要はなくなる」と述べた。

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