後を絶たない過労死や過労自殺をなくそうと、遺族らが6日、東京で集会を開き、過労死を防ぐために新たな法律を制定し、対策を強化すべきだと訴えました。
この集会は、長時間労働や仕事のストレスによって過労死や過労自殺で亡くなった人の遺族でつくる「全国過労死を考える家族の会」などが開きました。
この中で、去年、当時48歳の夫を過労自殺で亡くした仙台市の前川珠子さん(48)は「夫は大学の准教授として夢を持って研究をしていたが、パワハラなどを受けて心を打ち砕かれてしまった。死んでしまってはどうすることもできない。同じ苦しみ、悲しみに遭う人がいなくなるよう力を貸してほしい」と訴えました。
家族の会では、国が過労死について詳しく調査することや、長時間労働をなくすために国や企業の責任を明確にすることなどを柱とする法律の制定を求めて2年前から全国で署名活動を行っています。
これまでに43万人分の署名が集まったということで、今後、100万人を目標に署名を集め、国会に提出することにしています。
家族の会の寺西笑子代表は「過労死を防ぐ活動が始まってことしで25年になるが、過労死は減っていない。いまある法律では対策に限界があるのは明らかで、新たな法律の制定が必要だ」と話しています。