堺市長選の結果について、主要政党の幹部は29日、記者会見や談話でコメントした。

朝日新聞 2013/09/29

■市田忠義・共産党書記局長

 東京都議選と参院選で、日本維新の会は、昨年末の総選挙の時に比べて、大きく得票と議席を後退させる結果になった。いわゆる、自民も民主も嫌だ、という勢力の受け皿として「第3極」と言われていたのが、非常に廃れていた。今回の堺市長選では、いわば橋下徹共同代表の支持基盤の強い大阪で、維新が擁立した候補者が勝つかどうかは「今後の維新の命運を決める」と橋下氏自身が言っていた。「これで負けたら終わりだ」と自ら言っていたわけで。それで敗北をしたことは、国政レベルでも、すでに陰りが見えていたことに引き続いて、大きな打撃を被ったと思う。(党本部での記者会見で)

■馬淵澄夫・民主党選挙対策委員長

 今回の堺市長選挙では、大阪維新の会が提唱する「大阪都構想」実現の是非を問うことが一大争点となりました。しかし、維新のいう「大阪都構想」は、ともすれば「行政の効率化」の名の下で、歴史的経緯・経過の中で構築されてきた地域の成り立ちを軽視し、住民の目線とはかけ離れたものとなる懸念が明らかになっています。

 竹山修身候補は、堺市の行政の長として、この「大阪都構想」を冷静に吟味し、地域のことは地域で決める本来の「地域主権」を守るための決意を示してこられました。民主党は、竹山候補のこの決意に共鳴し全力で支援を行い、地域住民の思いを結集することができました。(談話)

■渡辺喜美・みんなの党代表

 みんなの党は(堺市長選で)、どちらの陣営に対しても中立を保ってきた。再選された竹山市長にはより良い市政運営に尽力されることを期待する。堺は中世から自治都市であった。堺市解体論にくみしなかった有権者の審判を、みんなの党は真摯(しんし)に受け止め、今後の大都市制度論を考えて参りたい。(談話)

■石破茂・自民党幹事長

 (堺市長選での自民党支持の現職当選は)大阪における我が党の党勢回復に一つの助けになると思う。(勝因は)第一に知名度だ。相手の方は新人。そして、堺の自治を守るという主張が受け入れられた。

 この選挙結果が国政に影響を与えるとは思っていない。憲法、国会改革に対する維新の会の主張が今回の選挙で変わるようなら、かなり違和感がある。今後も維新の会とのスタンスをかえるつもりはない。

この記事を書いた人