「いのちを守れ」生活保護費の削減反対訴え 銀座でデモ

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朝日DIGITALl 2015年10月28日22時55分

反対するデモ集会=竹花徹朗撮影

 「子どもの貧困」や「老後破綻(はたん)」など世代を超えて貧困が深刻さを増すなか、「最後の安全網」である生活保護費の減額に反対する集会が28日、東京・日比谷で開かれ、約4千人(主催者発表)が参加した。集会後には銀座周辺をデモ行進。「憲法25条(生存権の保障)を守れ」「いのちを守れ」と声をあげた。

 集会は弁護士や作家らが呼びかけ、支給額の引き下げに対する違憲訴訟を起こした受給者らも参加。全国25都道府県の地裁で始まり、原告の受給者が800人を超えたことが報告された。生活保護制度が始まって以来、前例のない規模の裁判だという。

 生活保護の生活費にあたる「生活扶助」は、2013年度から段階的に実質6・5%分削減。戦後初めての大幅な減額となる。さらに家賃にあたる「住宅扶助」や、暖房費などにあたる「冬季加算」も今年度途中から減額されている。

 生活費に加えて暖房費にあたる冬季加算も減額されるという北海道の原告団長(77)は、「(生活保護)バッシングに負けてひっそり暮らしてきたが、黙っていたらいつか命まで奪われかねない」と決意を語った。引き下げが、小中学生に対する就学援助の縮小など受給者以外にも影響し始めたことへの指摘もあった。

 

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