限定正社員は正社員と非正規の中間

朝日新聞 2013/5/7

 【山本知弘、石山英明】正社員だけど、モーレツではなく、働く職種や地域が限られる。仕事がなくなれば解雇される可能性もある――。そんな「限定正社員」を広げる議論が安倍政権で進む。「働きやすさ」を高めるねらいがあるが、「解雇しやすさ」につなげる思惑ものぞく。

■職種や地域限定で

 政府が注目するのは、転勤や配転、残業もありの正社員と違い、職種や勤務地などを限った働き方だ。いまでも導入する企業は珍しくない。経済成長につながるとして、経営者や学者らでつくる政府の規制改革会議などが普及策を検討し、6月にまとめる成長戦略に盛り込まれる見通しだ。

 背景には、いままでの正社員のあり方に不満を持つ働き手や企業の存在がある。働き手にすれば不本意な転勤や長時間の残業を拒めず、公私のバランスをとりにくい。企業にすれば仕事がなくなっても解雇しづらいため、非正規労働者を多く雇ってしまう(引用はここまで)。

この記事を書いた人