連合、「ベア2%以上の賃上げ」 春闘の統一要求方針

朝日デジタル 2014年12月3日

 労働組合の中央組織・連合は2日、中央委員会を開き、来春闘で2%以上の賃上げを統一要求する方針を正式に決めた。この方針に沿って、産業別の労組は次々と要求案をまとめている。だが、足もとの景気はふらついており、厳しい賃上げ交渉も予想される。

 連合は、来春闘で賃金体系を底上げする「ベースアップ(ベア)」の目安について、好調な企業業績と物価の上昇を受け、今春闘で要求した「1%以上」を上回る水準にした。

 さらに、中小企業の労組は大企業の社員との格差を縮めるため、定期昇給分を含め月1万500円以上を、非正社員は時給で37円アップを目安に求める。

 電機、自動車メーカーなどの労組でつくる金属労協は、来春闘で6千円以上のベアを求める執行部案を12日に正式に決める。これを受けて、電機連合と自動車総連は6千円以上のベアを求める方向だ。中小部品メーカーが中心のJAMも、9千円のベアを求める執行部案をまとめた。

 連合の古賀伸明会長は「物価は上昇局面にあり、経済の好循環をすすめるためには、賃金の継続的な引き上げが必要だ」と語る。しかし、足元の景気は不透明感を増し、前年を超す賃上げに難色を示す企業は少なくないとみられる。(大平要、佐藤秀男)

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