日刊スポーツ 首相官邸前で脱原発「抗議活動やめない」

2012/08/24 nikkansports.com

 脱原発を訴える毎週金曜日の恒例の抗議行動が24日も首相官邸前10 件であった。22日には主催団体代表と野田佳彦首相が面会したが平行線で終了した。参加者からは「抗議活動は原発をやめるまで続ける」「首相の対応は型通り」などの声が相次いだ。

 午後6時になると、「再稼働反対」などと書かれたそれぞれの自作のボードを手にした市民が集まり始めた。太鼓の音などが響き、さながらお祭りのよう。

 野田首相と面会したメンバーが「私たちの主張を説明しても首相は無表情で聞いているだけ。誠意が感じられなかった。私たちは今後も粘り強く脱原発を訴えていきます」と報告すると、拍手が湧き起こった。

 東京都町田市から1歳の長女を連れてきた山本美穂さん(30)は「首相との面会はネット中継で見た。予想していたが首相の答えは型通り。ただ首相に会えるまで運動が大きくなったのは成果だと思う」。山本さんは実家が福島県。原発事故があった県出身だけに、生活を守ると言った民主党が再稼働に踏み切ったことに強い違和感を持ち、抗議に参加したという。

 官邸で首相と面会した千葉県浦安市の若林一彦さん(59)は「首相の反応は予想通りだった。この活動は、政府が原発をやめる判断をするまで続ける」と話した。

 首相との面会では、全原発廃炉などを求める団体側と再稼働に理解を求める首相とは一致点はなかった。(共同)

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