看護職「人間関係で離職」最多 (12/31)

看護職「人間関係で離職」最多
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191231-00000002-yamagatan-l06
2019/12/31(火) 9:30配信山形新聞

 県ナースセンター(井上栄子センター長)が2019年に県内の病院を離職した看護職を対象に行った実態調査の結果がまとまった。勤務環境に関する離職理由で「人間関係」が最多となり、次いで「残業が多い」「休みが取れない」の割合が高く、多くの看護職が労働状況に不満を抱えている現状が浮き彫りとなった。同センターは結果を各病院に周知し、働き方改革に生かすよう求める。

 調査は19年3月末に退職した看護職(看護師、保健師、助産師、准看護師)の334人に依頼し、265人(回収率79.3%)から回答を得た。

 勤務環境に起因する離職理由(複数回答)は「人間関係」が18.9%で最多。「残業が多い」17%、「休みが取れない」15.1%、「看護内容への不満」12.8%、「給料・賃金が安い」11.3%と続いた。人間関係でうまくいかなかった相手(複数回答)は上司が最も多く、次いで同僚、医師となった。職場での労働状況や人間関係で悩みを抱えている割合が依然高く、職場環境の改善が急務な課題とみられる。

 自身の状況に関する離職理由(複数回答)では「定年退職」が最多の32.1%だが、「看護職以外の分野への興味」17%、「適正・能力への不安」11.3%、「健康上の理由」10.2%などとなっている。さらに定年退職後、同じ職場に常勤や非常勤で引き続き働く割合は53.5%に上り、医療現場で看護職の働き手が少ない実態が影響しているとみられる。

 自由記述では「ワークライフバランスが充実しないため、不満やストレスを抱える」「悩みの具体的な解決に向けて、どう支援してくれるのか分からない」といった意見があった。

 調査結果はここ数年、同じ傾向にあるという。井上センター長は「ワークライフバランスを進める必要があり、県看護協会が実施している研修などを通じて勤務環境の改善を図っていきたい」としている。 

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