新たにジタ新たにジタハラも発生!働き方改革から半年、働き方が改善された人より悪化した人のほうが多い理由
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200126-00010000-dime-soci
2020/01/26(日) 7:05配信 @DIME
新たにジタハラも発生!働き方改革から半年、働き方が改善された人より悪化した人のほうが多い理由
働き方改革開始後自分の働き方は変わったか質問したところ、「改善された」と回答した人は10.2%
「時間的余裕が減りストレス過多」(30代・男性・システムエンジニア)
「労働時間の短縮ばかりを考え、業務が雑になっている」(30代・男性・その他)
「部下の残業を抑えるために自分が過重労働になった」(30代・女性・接客販売)
働き手一人ひとりに応じた多様で柔軟な働き方を選択できる社会を実現するため開始された「働き方改革」。しかし、ワークポートの調査では「働き方が悪化した」と回答した人が約20%もいることが判明。残業削減の取り組みが、かえって労働者の精神的負担になっていることが明らかになったので、調査の詳細を紹介しよう。
※グラフありの元記事は下記同タイトルをクリックすることで見ることができます
ジタハラによる精神的負担の声も
対象者に、働き方改革開始後自分の働き方は変わったか質問したところ、「改善された」と回答した人は10.2%、「変わらない」と回答した人が73.1%、「悪化した」と回答した人が16.7%となった。
悪化したと回答した人が、改善されたと回答した人の割合を上回る結果となり働き方改革のデメリットの部分が浮き彫りに。改善されたと回答した人からは、残業時間の減少により仕事の効率化が進んだとする意見が挙げられた。
一方で、悪化したと回答した人からは、強制的な残業時間削減の動きにより精神的余裕がなくなったとする意見が多く見られた。また、仕事量が変わらないのに対し残業時間削減や有給休暇取得の制度だけが進むことでそのしわ寄せがいき、以前よりも働き方が悪化するケースも。
近年、このような残業時間削減のための具体策がないまま社員に残業規制を強要する「ジタハラ(時短ハラスメント)」が広がっている。制度だけが一人歩きをして表面的な働き方改革が横行することで、同調査のような以前より働き方が「悪化した」と感じる人が出てきてしまうのではないだろうか。
働き方改革の満足度、期待度ともに低い結果に
対象者に働き方改革開始前の期待度を聞いたところ、「とても期待していた」(10.2%)、「期待していた」(11.7%)とする人は合わせて21.9%となり、「期待していなかった」(17.0%)、「全く期待していなかった」(39.0%)とする人は合わせて56.0%でした。次に、現在の働き方改革への満足度を聞いたところ、「とても満足している」(0.8%)と「満足している」(6.1%)を合わせて6.9%となり、「満足していない」(20.8%)と「全く満足していない」(42.8%)を合わせると63.6%になった。
開始前は20%以上が働き方改革に期待を寄せていたが、現状満足している人はわずか6.9%という結果になり、60%以上が働き方改革に満足していないということがわかった。
さらに、対象者に今後の働き方改革への期待度を聞いたところ「とても期待している」(8.3%)、「期待している」(12.9%)とする人は合わせて21.2%、「期待していない」(16.3%)、「全く期待していない」(37.1%)とする人は合わせて53.4%。半数以上が今後の働き方改革への期待度も低いことがうかがえ、働き方改革の実現にはまだまだ時間を要しそうだ。
以前、首都圏では台風の影響でJR各線や在来線が計画運休を行ったにもかかわらず、会社員らが駅に殺到し大混乱となった。無理にでも職場に向かおうとする人々の動きからテレワークやフレックス制度の導入が浸透していないことがわかり、まだまだ多様で柔軟な働き方の実現が進んでいないと考えられる。
また、「ジタハラ」という新たなハラスメントが発生していることから、働き方改革が行われていても働き手に及ぼす影響は良いものばかりではない。さらに近年SNSを中心に「社畜」という言葉が浸透し、労働環境の悪さを自虐する風潮も見られる。
今後、働き方改革はそうした労働者の流れを食い止めることが課題になってくるのではないではないだろうか。企業側は働き方改革の制度を進めるだけでなく、名ばかりの働き方改革にならないための対策を講じる必要がある。
調査概要
調査内容 :働き方改革開始半年後の評価について
調査対象者:同社利用者
有効回答 :264人
構成/ino
@DIME