第197回 総選挙で安倍首相が誕生すると、残業ただ働き法案が生き返らないともかぎりません

自民党の新総裁に安倍晋三氏が選出されて言葉がありません。予想していたわけでもないので、「さもありなん」とは言えません。他に期待していた候補がいたわけでもないので、「うんざり」でもありません。ある知人から今朝いただいたメールに「日本人として情けない」とありました。わたしも正直そんな気持ちです。

安倍氏は2006年9月26日に戦後最年少の戦後生まれでは最初の首相に就任し、2007年9月26日に退任しました。退陣の背景には2007年7月の参議院選挙における自民党の歴史的敗北があるとはいえ、所信表明演説のわずか2日後に退陣表明をするなど実に無様な辞め方をしたことも記憶に新しいところです。

首相在任中、安倍氏は教育基本法を改悪し、道徳心や愛国心を鼓吹し、防衛庁の防衛省への昇格を強行するなど、国の針路を一段と国家主義と軍国主義の方向に切りました。働き方ネットとして忘れてならないのは、彼は「残業ただ働き法案」とも「過労死促進法案」とも呼ばれた「ホワイトカラー・エグゼンプション」制度をアメリカから導入しようとして、労働者の総反撃を受け立法化を断念した首相でもありました。この制度は、ホワイトカラー(管理・専門・営業・事務系の労働者)に対して、労基法の規制を適用除外にして、残業という概念をなくし、したがって残業賃金を払わずに、無制限に働かせようというのですから、成立してきたら大変なことになっていたところです。

働き方ネットはホワイトカラー・エグゼンプションの法制化が急を告げるなかで、これをなんとしても阻止するために「ストップ・ザ・エグゼンプション!」をスローガンにスタートしました。本会のブログを見ると、結成総会は、安倍内閣発足直後の2006年9月28日、エルおおさか南館5階ホールで開かれ、わたしが「働き方はこれでよいのか? ストップ・ザ・エグゼンプション」と題して基調講演をしたとあります。

「近いうち」の総選挙で、自民党が勝利して、あるいは選挙結果によっては日本維新の会と連立して、安倍ゾンビ首相が誕生すると、一度葬られたホワイトカラー・エグゼンプションも生き返らないともかぎりません。

かといって、裏切りに裏切りを重ねた民主党や、大阪から国政に乗り出す自民・民主落ちこぼれ救済党にこの国の針路やわたしたちの働き方を委ねることはできません。ストップ消費税! ストップ原発! ストップ過労死! ストップ貧困!を基準にした政治選択が求められています。

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