参院選にあたってのNPO法人働き方ASU-NETの要求

                                     2016年6月15日 ASU-NET理事会 

参議院議員選挙がいよいよ間近(6月22日告示、7月10日)に迫ってきました。今度の選挙は、自公対野党・市民共同の構図で戦われます。選挙戦では安倍政権が強行した自衛隊の海外での武力行使を可能にする戦争法と、暮らしを破壊し格差と貧困を拡大してきたアベノミクスの経済政策が重要な争点になっています。

アベノミクスはその重要な柱に雇用改革を掲げ、雇用を増やしたと宣伝しています。しかし、実際に増えたのは低賃金で不安定な非正規雇用ばかりです。大企業の内部留保の拡大と消費税の引き上げのもとで、正社員でも実質賃金の減少が続いています。また相変わらず長時間労働がまん延し、過労死・過労自殺が多発しています。

そういうなかで迎える参院選において、わたしたちは、憲法・平和と経済・暮らしの課題の実現に加えて、まともな働き方を求める立場から、次のような要求の実現を担う政治勢力が勝利することを願います。そのために私たちは野党・市民共同を支持して職場や地域で活動します。

 

◇ 野党4党共同提出の長時間労働規制法案を成立させ、過重労働を解消し、過労死ゼロを目指す。

◇ 長時間労働を助長し過労死を増やす恐れのある「高度プロフェッショナル制度」の導入と裁量労働制の拡大に反対する。

◇ 36協定による労働時間の延長に上限を設け、時間外労働を月45時間以下とする。

◇ 欧州連合(EU)加盟国で実施されている制度をベースに、次の勤務まで最低連続11時間以上の連続休息時間の付与を法的に義務づける「インターバル規制」を導入する。

◇ 最低賃金を当面全国平均で時給1,000円に引き上げ、近い将来に全国一律最賃制の実現と時給1,500円への引き上げを目指す。

◇ パート・アルバイト・派遣などの非正規雇用の拡大に歯止めをかけ、非自発的非正規労働者の正社員への転換を進める。

◇ 労働者派遣制度は、当面は派遣の範囲を原則自由化した1999年の派遣法改正以前に戻し、行く行くは1985年の派遣法制定以前の規制に戻して廃止する。

◇性別・雇用形態別賃金格差を是正し、賃金切り下げのない「同一(価値)労働同一賃金」を実現する。
 

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