<新型コロナ>内定取り消し回避要請 政府、実態把握や相談強化 (3/14)

<新型コロナ>内定取り消し回避要請 政府、実態把握や相談強化
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/202003/CK2020031402000136.html
東京新聞 2020年3月14日 朝刊

政府は十三日、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、経団連や日本商工会議所など主要経済団体に対し、今春就職予定の学生への採用内定取り消しは最大限の経営努力で回避するよう求めた。これを受け厚生労働省は実態把握に乗り出す方針を固めた。四月の入社を控え、直前の取り消しは学生へのダメージが大きいため、企業や学生に対する相談を強化しトラブル抑制につなげる。

 厚労省は全国のハローワークを通じて内定の取り消しを把握する仕組みを持っている。今春卒業予定の学生に対する新型コロナ関連での取り消しは、十三日時点で一社を確認。ただ、旅行業やIT業などで取り消しがあると報じられているため、経済団体や大学などと連携して積極的に情報収集する方針だ。

 やむを得ず取り消した場合も、就職先の確保に努力し、補償要求があった場合には誠意ある対応を求める。

 新卒者への内定取り消しは二〇〇八年秋のリーマン・ショック後に大きな問題になった。〇九年春卒の大学、高校、中学生で、四百四十七事業所の二千百四十三人、東日本大震災発生後の一一年春卒で百九十六事業所の五百九十八人が確認されている。 

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