中原・大阪府教育長が辞職…パワハラで「迷惑」

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Yomiuri Online 2015年03月12日
  
 部下らへのパワーハラスメント(パワハラ)行為が問題になっていた大阪府の中原徹教育長(44)が11日、辞職の意向を表明した。府教育委員会は同日夕に臨時会議を開き、辞職を了承した。中原氏は記者会見で、「ごたごたが続き、教育現場に迷惑をかけた」と述べた。
 
 教育委員としての中原氏の辞職には、松井一郎知事の同意が必要。中原氏によると、既に口頭で報告し、了解を得ているという。松井知事は12日にも正式に同意するとみられる。

 中原氏については、府教委の第三者委員会が2月、女性の教育委員1人と府教委事務局職員4人に対する言動がパワハラに該当するとの報告書を公表。中原氏は続投に意欲を示し、松井知事も容認する姿勢だったが、府議会などから辞職を求める声が上がっていた。

 中原氏は会見で、パワハラについて、「調査委の報告書は、真実が反映されていないという認識。(当初は)辞めるべきではないと思った」としたが、「不信感を持つ人もいる。(教育現場に)悪影響が及んでいる」と説明した。

 弁護士出身の中原氏は橋下徹・大阪市長の大学時代の友人。2010年4月、民間からの公募校長として府立高校に着任し、13年4月、歴代最年少の教育長に就任した。

 事務方トップの教育長は教育委員の互選で選出される。大阪府の教育委員の定数は6(欠員1)。現在、中原氏を除く4人は非常勤で、他の仕事を持つなどしている。教育長ポストは、松井知事が府議会の同意を得て常勤可能な新たな教育委員を任命するまでの間、空席となる見通し。

第三者委暴言を認定

 中原教育長は昨年10月、教育委員の打ち合わせの場で、教育委員会の意向に反する議会答弁をする意思を示した立川さおり委員(41)に「(従わなければ)罷免するために動く」などと発言。府教委が設置した弁護士3人による第三者委員会が今年2月、これらの発言とともに、職員4人に対し、職員約40人の前で叱責したことや、更迭を示唆する発言をしたことなどをパワハラと認定した。

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