共働きの夫、7人に1人は家事しない 全国家庭動向調査

朝日新聞 2014年8月8日

 妻がフルタイムで働いていても、夫の7人に1人はまったく家事をしていない――。国立社会保障・人口問題研究所が8日に公表した全国家庭動向調査で、女性の家事の負担が依然として大きい実態が浮かび上がった。子どもを産むかどうかの判断にも影響しているようだ。

 調査は2013年7月に約1万2200世帯の女性を対象に実施し、6409人の妻の回答を分析した。

 妻がフルタイムで働く世帯で、夫の家事の分担割合がゼロの世帯は13・7%あった。前回08年調査(16・0%)からは2・3ポイント減った。夫が家事に参加するものの、分担割合が1割以下の世帯も30・0%に上った。専業主婦の世帯では、23・0%の夫が家事をしていなかった。

 夫の家事の参加具合が、子どもを希望するかどうかに影響している様子もうかがえた。子どもがいない40歳未満の妻で「今後子どもを持つ予定がある」と答えたのは、夫が家事を「よくする」世帯では70・4%。「ほとんどしない」世帯では48・1%にとどまった。

 妻は子育ての負担も大きい。50歳未満の妻がフルタイムで働き、12歳未満の子どもがいる世帯で、食事や寝かしつけなどの子育てをまったくしない夫が5・6%いた。夫の分担割合が1割以下を含めると26・5%だった。専業主婦世帯の夫の分担割合は、1割以下が49・1%に上った。(畑山敦子)

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