「フレックスタイム制」柔軟に運用 政府、法改正検討 清算期間を延長

SankeiBiz 2014.8.25

 フレックスタイム制を柔軟に運用できるようにするため、政府が法改正を検討していることが24日、分かった。雇用者が始業と終業の時刻を決めることができるフレックス制は、仕事と家庭の両立に向けたワークライフバランスの向上につながると期待されているが、導入企業は5%程度にすぎない。厚生労働省は来年初めの通常国会に労働基準法の改正案提出を目指す。

 労働基準法では労働時間の上限を原則1日当たり8時間・週40時間と定めているが、フレックス制では1カ月を上限とする一定期間(清算期間)の総労働時間を定めた上で、その範囲内で日々の労働時間を雇用者が自由に決めることができる。

 ただ清算期間の上限が1カ月のため、例えば「3カ月を清算期間とし、週平均40時間働く」といった運用ができない。このため厚労省は上限を数カ月間に延長する方向で検討している。

 現行のフレックス制では、所定の労働時間を超えた場合に翌月の労働時間を減らすといった調整はできず、季節要因などで繁忙期と閑散期の労働時間に差がある職場では導入が難しかった。制度の見直しによって繁忙期は残業をし、閑散期は早い時間に退社するなど、柔軟な働き方が可能になる。

 また、育児や介護などの事情を抱える雇用者については、清算期間内の労働時間が所定に満たない場合でも、不足時間分を年休とすることで賃金が減額されない仕組みも検討する。

 子供の病気や親の介護などで早退したり、出勤時間を遅らせることができるため家庭の事情がある人もフルタイムで働ける。企業も労働力確保につながるメリットがあり、厚労省は規制の緩和で導入拡大を促す。

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