店長自殺、パワハラ原因と認定…会社に賠償命令

Yomiuri Online 2014年11月04日

 首都圏を中心に20店舗以上を展開する飲食チェーン「ステーキのくいしんぼ」の店長だった男性(当時24歳)が自殺したのは長時間労働とパワハラが原因だとして、両親が経営会社の「サン・チャレンジ」(東京都渋谷区)や上司らに計約7300万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は4日、同社などに計約5800万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 山田明裁判長は「自殺は、長時間労働とパワハラが原因だった」と認定した。

 判決によると、男性は2008年2月頃から渋谷区内の店舗に勤務し、10年11月に自殺した。判決は、男性が1日12時間半以上の長時間勤務を強いられ、上司からしゃもじで殴られるなどの暴行や嫌がらせなどのパワハラを受けていたことを認め、同社について「業績向上を目指すあまり、適切な労務管理を怠り、何ら有効な対策を取らなかった」と指摘した。

 判決後、東京・霞が関で記者会見した両親は「会社は判決を重く受け止め、真摯しんしに対応してほしい」と話した。

 サン・チャレンジは「判決の詳細を把握していないのでコメントできない」としている。

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