連合 労働条件の「底上げ」訴え メーデー中央大会

毎日新聞2016年4月29日 
http://mainichi.jp/articles/20160430/k00/00m/040/027000c

連合のメーデー中央大会で気勢を上げる参加者たち=東京都渋谷区で2016年4月29日午前11時39分、宮武祐希撮影(省略)
 
 連合(神津里季生会長)は29日、メーデー中央大会を東京・代々木公園で開き、中小や非正規労働者の労働条件の「底上げ」を訴えた。今年の春闘では、民間最大の産別労組UAゼンセンの集計でパートなど非正規組合員の賃上げ率が初めて正社員を上回り、会場にいた同労組の組合員たちの意気は上がった。

 同労組の介護職の女性(38)は「介護報酬は国が決めるが、この流れは私たちにも反映されるだろう」と期待感を語った。

 繊維や化学などの製造業、サービス・流通業など約157万人で組織されるUAゼンセンの3月末までのまとめでは、正社員の賃上げ率は前年同期比581円減の6471円(定期昇給込み)で2.22%。一方、非正規は前年比1.5円増の20.7円(時給)で賃上げ率2.27%で、額・率とも前年より増え、初めて正社員を上回った。幹部は「流通部門では非正規が主力の労働力で、人材確保が課題となっている」と背景を分析する。

 金属機械中小の産別労組「JAM」の真中行雄会長も「300人以下の中小の賃上げが大手を100円以上上回っている。こんなことは初めて」と話す。

 それでも元から待遇の悪い非正規労働者に改善の実感は乏しい。東京都内でパートを二つ掛け持ちするシングルマザーの女性(37)は「10円、20円でも上がればうれしいが生活苦には焼け石に水。いまだに時給1000円に届かない」と話す。

 29日の大会には4万人(主催者発表)が参加。神津会長は「見かけの失業率は改善したが、中身は不安定、低所得の非正規の増加だ。放置すれば格差・貧困が広がり社会の底割れを招く」と訴えた。【東海林智】

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