東大雇い止め 撤回は共闘の勝利東職、全大教が共同会見

(写真)会見する(左から)岩崎全大教書記次長、佐々木東職委員長、松村非常勤講師組合委員長=19日、厚労省内(省略)
 東京大学教職員組合(東職)と全国大学高専教職員組合(全大教)、首都圏大学非常勤講師組合は19日、厚生労働省で会見し、東大で非常勤職員を契約上限5年で雇い止めにする制度を廃止させたことを報告しました。非常勤職員は、雇用継続5年を超えると、改正労働契約法に基づき、来年4月から無期契約に転換できることになります。
 東職の佐々木彈委員長は、東大の内外で連帯・共闘を広げ、世論に訴え、あらゆる差別を許さずたたかった重要性を強調。「東大が脱法のお墨付きを与えてはならないと訴えたが、望ましい方向をメッセージとして発信することができた」と述べました。
 全大教の岩崎誠書記次長は、「世論で包囲した勝利だ。大規模大学ほど非正規雇用の依存度が高く、無期転換に難色を示していたが、東大で無期転換できて他大学でできない理由はなくなった」と指摘しました。
 非常勤講師組合の松村比奈子委員長は、「東職と共同し、情報共有したことが力になった。全国で共同を広げたい」と強調しました。東大では非常勤講師の契約も業務委託から直接雇用へ是正を実現しています。
 東職は来年4月までに契約期限を迎える人やすでに後任を採用してしまった場合の処遇を大学当局に解決を求め、不当な対応がないようチェックするとしています。

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