スカイマーク新制服:労組が要請書「業務に支障」「危険」

毎日新聞 2014年03月17日

スカイマークの西久保慎一社長(写真省略)

 航空会社スカイマーク(東京都大田区)が新型機就航に合わせ客室乗務員(CA)に着用させる新しい制服が物議を醸している。膝上約15センチのミニスカート。雑誌などに取り上げられ注目を集める一方、航空会社12社のCAでつくる労働組合は「保安業務への支障やセクシュアルハラスメントの観点から問題がある」として国に指導を求めている。

 スカイマークによると、問題の制服はスカイブルーのワンピース。5月末からエアバスA330を導入するのに合わせ、同機に搭乗するCAが3路線でそれぞれ半年間着用する。キャンペーン期間だけの制服で、終了後は通常のポロシャツ姿の制服に戻すという。

 これに対し、CA約1000人でつくる「客室乗務員連絡会」は▽しゃがむと人目を気にするため作業しづらい▽緊急時にシューターで降りる際、肌の露出が多く負傷しやすい▽女性を商品として扱うデザインで、性的嫌がらせを誘発し機内の秩序を乱す恐れもある−−と指摘。国土交通省と厚生労働省に2月下旬、ミニスカートの制服をやめさせるよう指導を求める要請書を提出した。

 これに対し、国交省航空局は「保安業務に支障がないか定期監査などで確認する」。厚労省雇用均等政策課の担当者は「セクハラを防ぐ雇用者側の義務に違反していないか検討する」と話す。

 スカイマーク広報部は「スタイリッシュにこだわったデザインで、丈が短いとは思わない。保安上も法律上も問題ないと考えている。着用を予定しているCAの承諾も得ている」とコメントしている。【桐野耕一】

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