働き方改革、これまでの経緯は 関連法案を閣議決定

朝日DIGITAL 2018年4月6日

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閣議に臨む安倍晋三首相(中央)=6日午前8時31分、岩下毅撮影(写真省略)

政府が今国会の目玉としている働き方改革関連法案が6日、閣議決定された。柱の一つが「高度プロフェッショナル制度」。経済界や安倍政権の積年の悲願である労働規制の緩和だ。企業にとっては、従業員をより柔軟に働かせられれば、経営効率や生産性が高まる。それが経済活性化につながるとして、政権も経済政策の一環として実現を目指す構図だ。

政府、働き方改革関連法案を閣議決定 成立は不透明

第1次安倍政権は、高プロと似た「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入を図ったが、長時間労働を招くとの批判を浴びて国会への法案提出自体を断念した。第2次安倍政権下の2015年には、高プロの新設を含む労働基準法改正案が国会提出されたが、野党が「長時間労働を助長する」などと反対。2年以上審議されず、たなざらしにされた。

今回、閣議決定された法案は、安倍晋三首相が議長を務め経団連や連合の労使トップが参加した「働き方改革実現会議」が、昨年3月にまとめた「実行計画」が土台になっている。実行計画には連合が求める規制強化を盛り込む一方、経団連が求める規制緩和を抱き合わせ、労使双方を納得させようとしてきた経緯がある。

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