派遣時給上げ、生産性問う 雇い止め拡大に懸念も (7/19)

派遣時給上げ、生産性問う 雇い止め拡大に懸念も 

2019/7/19 0:30日本経済新聞 電子版
 
企業の人件費が増えるため派遣社員の雇い止めが増えるとの見方もある
 
同じ業務で3年相当の経験を積み、正社員と同等の仕事ぶりの派遣社員の時給を初年度より3割程度高くするよう求める指針を厚生労働省がまとめた。ただ企業の人件費負担が増えるので派遣の「雇い止め」が増えるとの見方もある。雇用形態による不合理な処遇格差を是正する「同一労働同一賃金」に向けた今回の改革が成功するかは、企業の生産性向上にかかっているといえそうだ。
 
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指針は派遣社員の待遇が正社員と「同等以上」になるよう求めるものだ。無期雇用のフルタイム労働者は勤続年数が長くなるごとに賃金が上がっていく実態を踏まえ、同様の能力や経験のある派遣労働者の時給が劣らないよう…
 
派遣社員の時給引き上げでどう影響
派遣社員
 □メリット 経験や技術に応じて賃金水準が上がり、派遣先が変わっても維持できる
 ■デメリット 職種によっては派遣先が減る可能性
 
派遣会社
 □メリット 安定して人材を確保できる
 ■デメリット 案件が減る可能性がある
受け入れ企業
 □メリット 派遣社員のやる気向上
 ■デメリット 人件費の増加
 

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