深刻な「職場いじめ」退職する人も…仕事を教えず「聞こえるように悪口」悲痛な声 (11/4)

深刻な「職場いじめ」退職する人も…仕事を教えず「聞こえるように悪口」悲痛な声
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2019/11/4(月) 8:56配信

画像はイメージです(mits / PIXTA)

神戸市立東須磨小学校で、教員4人が同僚をいじめていた問題が波紋を広げています。弁護士ドットコムのLINE公式アカウントで「職場のいじめ」の経験を募ったところ、「いじめが理由でうつ病に」「退職を余儀なくされた」など、たくさんの悲痛な声が寄せられました。

その一人からは、いじめではなく「職場内の優位性を悪用したパワハラです」との指摘もありました。

●根も葉もない噂を広められ「うつ病」に

具体的な事例をみていきます。職場いじめが原因で、うつ病を発症した方からも自身の経験が寄せられました。

「仕事を教えてもらえない、無視をされる、聞こえるように悪口を言われる等、毎日そのような態度を取られていました」(女性・会社員)

「パートで入社し3年くらいはいい職場だと思っていたのに、女性パート1名の一言から突然いじめが始まりました。最初のうちは2、3人で陰口を言うくらいでしたが、最後はまったく根も葉もない噂を会社以外にまで広められました。結局1年近くその状態が続き、ウツ病を発症しました。今は転職をして病気も治りましたが、その会社では今も別の人が入れ替わりでいじめられているそうです」(30代女性・パート従業員)

●仕事を教えてもらえず、「私のする仕事を全て否定」

今回、寄せられた声で、もっとも多かった業界は、医療・介護職でした。一体、何が起こっているのかーー。寄せられた声を読み、編集部員も驚くほかありませんでした。

「仕事は教えてもらえず、私だけを省いて、3時間も4時間もミーティングを行う。私のする仕事を全て否定する」(30代女性・ソーシャルワーカー)

様々な職種がかかわるためか、中には立場の違いを悪用する医療者もいます。

「独身時代は、院長先生に腰に手をまわされたり、勉強会のあとの飲み会と称して夜の11時付近まで付き合わないといけなかったり、それで何度か彼氏と別れる原因に」(30代女性・歯科衛生士)

●なぜ医療職でいじめはなくならないのか?

どうして、医療職でいじめがなくならないのか。その背景の1つに、医療現場の深刻な「人手不足」があげられるのかもしれません。

「不倫のアリバイにつかわれたり、誹謗中傷を言いふらされたり、無視は当たり前。業務時間外のラインでの嫌がらせもありました。人格否定等。上司もいじめる側につき、ハラスメント委員会に相談するも、どんな対応がなされたかわからず。最終的にハラスメント委員会からもごめんなさいみたいなことを言われたあげく、上司からはどうしようもないんですよーの一言でした」(女性)

「保育園へ預けてから出社するママナースの仕事は手伝わない、なぜなら定時出勤するから。あたし達は40分以上早く来てるのに、という理由からです。他には、教えない。ミスを見つけて騒ぐ。ミスにもならない事柄をあたかもミスをしたかのようにしていく。

自分がしでかしたインシデントを弱い立場や誠実なナースに押し付けてインシデント報告書を書かせる。気に入らないナースがいると退職へ追い込もうとする、そのナースが辞めないならあたしが辞めます、と管理職を脅す」(50歳代、女性、関東地域在住、介護福祉士)

●「会社は助けてくれない。自分の命は自分でしか守れない」

厳密には「社内」ではありませんが、「親会社」からのパワハラ に悩まされた方からの声をご紹介します。

「中小零細企業は、大会社や親会社から常にパワハラ受けてます。“じゃあ取引止めるぞ”という恐怖の一言で、何でもやらされます。利益がないことがわかっていながらさらなる値引き要求をしてきたり、ありえない納期要求、女性営業に肉体関係を求めてきたり、日常茶飯事です。それでも、自分の販売目標が達成できなくなるので、泣き寝入りするか会社を辞めるかしかありません」(50代男性・会社員)

証拠など条件が揃えば、法的な手続きを進めることもできます。ある方は、職場いじめを苦にして退職を決意。弁護士に相談した上で、労働審判をし、和解後に退職したそうです。自分と同様の経験をする方に対して、次のように指摘しました。

「和解したから、全てが終わったわけでも、私の傷が消えたわけでも、家族が救われるわけでもありません。でも、(弁護士の)先生方に支えられ、あの和解を得られないければ、今の私にはありません。今私は、治療をしながら、自分を取り戻しながら、新しい資格・ステップアップの為の資格の勉強をしています。

悩んでるいる人・苦しんでいる人に伝えたいです。会社は助けてくれません。自分の命は自分でしか守れない。でも、生きていればきっと。命だけは、大切にして欲しい。誰かに助けを求めて欲しい。逃げたっていいって伝えたい。自分が苦しんだ分、今心からそう思っています」(30代女性・神奈川県在住・ソーシャルワーカー)

皆さんはどう考えますか? コメントをお寄せください。
弁護士ドットコムニュース編集部
 

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