韓国 障害者労組スタート「資本が排除する労働、新しく定義しよう」公共運輸労組傘下支部に (11/02)

(W)韓国で初めて障害者労組(公共運輸労組障害者一般労働組合支部)が設立されました。以前、日弁連の調査で韓国の障害者団体を訪問調査したことがあります。当時は移動の自由が問題となっていましたが、労働組合を結成することになったという記事を見つけ、試訳してみました(試訳文責:脇田滋)


障害者労組スタート「資本が排除する労働、新しく定義しよう」公共運輸労組傘下支部に
http://m.newscham.net/news/view.php?board=news&nid=104413&page=1
チャムセサン キム・ハンジュ記者2019.11.02 19:18

公共運輸労組障害者一般労働組合支部(障害者労組)が公式スタートした。

障害者労組は、2日ソウル、鍾路区、ノドゥル障害者夜学で創立総会を開いてスタートを知らせた。創立総会に労組組合員23人が参加した。この日の総会を通じてチョン・ミョンホ障害者労組支部長が選出された。

労組は、創立宣言を通じて「資本主義は利潤生産に寄与できない存在を排除する。その結果、障害者は資本主義労働市場から完全に排除され、または低賃金と劣悪な労働条件に耐えなければならない」「資本の論理を切り出す時、社会構成員として障害者の生活と生活の権利が保障される時、障害者自ら人生を決められるように社会と国家が保障する時に初めて障害解放の可能性が開かれる。私たちは、障害者の労働権と生活の権利を勝ち取るために労組を結成する」と表明した。

労組はまた「私たちは仕事が出来る程仕事をして必要なだけ分配する新しい労働を定義してこれの実現に向け闘争する」、「私たちは私たちの身体を拒否する資本に対抗して少数が富を独占する政治、経済、社会構造を変える平等社会建設のために闘争する」、「私たちは女性、性少数者、移住民、貧民など、少数者に対するすべての差別を撤廃して、かれらが人間らしく生きていく社会建設のために闘争する」という内容を含む綱領を通過させた。

▲公共運輸労組障害者一般労働組合支部チョン・ミョンホ支部長

チョン・ミョンホ支部長は「今まで何故、障害者は施設に数十年閉じ込められて生きなければならず、失業障害者はなぜ溢れ出るのか疑問を感じた」「このような悩みを障害者労組運動で解決しようという結論を下した。私たちは、国家と企業を相手に闘い抜くだろう。私たちは労組を通じて障害者法定義務雇用率の上方修正、障害者最低賃金適用除外廃止、障害者労働安全対策準備などを要求するだろう」と話した。

障害者労組は、すべての障害者を組織対象にする。現在の全国の障害者10人中6人は、失業状態であり、労組はすべての障害者の働く権利保障を目標にするので、失業状態である障害者も労組加入対象に含むという計画である。非障害者の場合、障害者労働者の権益保障活動に意を共にする人は組合員になることができる。

ハン・サンギュン「権利探しユニオン勧誘」代表〔訳注〕*は、この日の総会に参加して「障害者労組はすべての労働者が労働者として生きていく世の中に、もう一歩前に出るようにする」「障害者労組は使用者が政府であると明確に規定した。障害者の働く権利は国家が保障しなければならない。これをしない国家は国家とは言えない。世の中との交渉に立ち向かう障害者労組を応援する」と伝えた。
〔訳注〕*ハン・サンギュン氏は、民主労総の前委員長。
 

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