国・自治体での過労死ライン以上の長時間労働
国家公務員の残業「過労死ライン」超え、2999人…コロナ対策室職員は月364時間(読売新聞2021.04.04)
「政府が中央省庁で働く国家公務員の残業時間を調べたところ、昨年12月~今年2月に「過労死ライン」とされる月100時間を超えて残業した職員が延べ2999人に上ることが分かった。最も多いのは財務省の553人だった。」
霞が関の残業 過労死ライン超え3カ月で延べ6532人(朝日新聞2021.03.30)
「中央省庁で働く国家公務員のうち「過労死ライン」の月80時間を超える超過勤務(残業)をした職員が、昨年12月~今年2月の3カ月間で延べ6532人いることが分かった。そのうち、月100時間超の職員は延べ2999人いた。」
厚労省、過労死ライン超え残業398人 最長は226時間(日本経済新聞2021.03.12)
「厚生労働省は12日の衆院厚労委員会で、今年1月に過労死ラインの一つの目安とされる月80時間以上の残業を強いられた本省勤務職員が398人いたと明らかにした。このうち最も長い職員の超過勤務時間は226時間だった。」
厚労省「80時間残業」398人 最長は226時間、衆院厚労委(北海道新聞2021.03.12)
「厚生労働省は12日の衆院厚労委員会で、今年1月に過労死ラインの一つの目安とされる月80時間以上の残業を強いられた本省勤務職員が、398人いたと明らかにした。緊急事態宣言再発令などへの対応や、通常国会への準備が重なったとみられる。このうち最も長い職員の超過勤務時間は226時間だった。」
Japan COVID-19 control office staff worked average of 122 hours overtime in Jan.(March 6, 2021 Mainichi Japan)
過労死・過労自殺(自死)裁判・争訟
ラーメン店長過労死で和解 勤務間インターバル導入(東京新聞2021.4.12)
「普通のおじさんの死、我がことに」 大手ラーメン店長の過労自殺で和解成立 ラーメン山岡家(弁護士ドットコム2021.4.12)
【イチエフ内過労死事件】3月30日、判決(2021年3月23日 by uneriunera)文・牧内昇平氏
廃炉作業中の福島第一原発で2017年10月に、1人の労働者が過労死しました。福島県いわき市在住の自動車整備士、猪狩忠昭さん(当時57)です。
福島第一原発、いわゆるイチエフ構内には、原発事故の収束作業に使われ、放射性物質に汚染された乗用車やトラック、消防車がたくさんありました。
いわき市内の車両整備会社の社員だった猪狩さんは、そうした車を整備するため、 イチエフに派遣されていました。防護服に身を包み、顔には放射性物質を吸いこまないための全面マスク。イチエフで働くときは、そんないでたちでした。
移動にかかる時間も含めると、1か月の残業時間は100時間を超え、労災が認められました。遺族はいま、猪狩さんの直接の勤務先や東電などに対して、裁判を起こして損害賠償を求めています。 3月30日、福島地裁いわき支部で判決が言い渡される予定です。
今野晴貴 遺児が訴えた「震災過労死」 10年を経て加害企業の賠償責任を認める画期的判決(YahooNews21.3.16)
「 今年の3月11日で甚大な被害をもたらした東日本大震災から10年が経った。マスメディアでは様々な特集が組まれ、震災の被害を風化させないことが重要だと謳われた。しかし、震災から10年が経ってほとんど見過ごされているのは、震災後に生じた膨大な業務によって過労死や過労自死した人たちの存在だ。」
【新潟市水道局職員自死事件】市当局は誠意をもって遺族と向き合っているのか(2021年3月22日 by uneriunera)文・牧内昇平氏
新潟市水道局に勤めていた男性職員が、2007年5月に自ら命を絶ちました。38歳でした。上司である「係長」からいじめを受けていたとして、公務災害(仕事が理由での死亡)が認められました。2011年11月のことです。
ところが新潟市は、第三者を介さない「身内による調査」を行い、その調査結果に基づいて「いじめはなかった」と反論を始めました。遺族はやむを得ず、2015年9月、新潟市に損害賠償を求める裁判を起こしました。裁判は今も続いています。
新潟市は亡くなった方とその遺族に対して、誠実に向き合っていると言えるのでしょうか。取材しました。
<解決事例>過労死事件の裁判において、役員個人の責任を認める判決が出ました(日野アビリティ法律事務所 2021.03.08)
ソニー社員、駐在中過労死で労災 UAEで長時間労働の40代(東京新聞2021.03.15)
「 ソニーの40代男性社員が2018年、駐在先のアラブ首長国連邦(UAE)で突然死したのは長時間労働が原因として、三田労働基準監督署(東京)が労災認定していたことが15日、分かった。遺族代理人の尾林芳匡弁護士らが都内で記者会見し明らかにした。認定は今年2月26日付。」
ソニー駐在員の労災認定 夫の過労死証明「私しか」(朝日新聞2021.03.15)
赴任先のドバイで急死、45歳ソニー男性社員を労災認定…月平均の時間外労働が80時間(読売新聞2021.03.15)
会社員自殺は労災、地裁認定 上司から「偽善的な笑顔」(朝日新聞2021.03.15)
「福岡県内の会社員の20代男性が自殺したのは、長時間労働や上司からのパワーハラスメントでうつ病を発症したことが原因として、遺族が国に労災補償を不支給とした決定を取り消すよう求めた訴訟で、福岡地裁(小野寺優子裁判長)は決定を取り消す判決を言い渡した。12日付。」
三菱電機「8年で自殺5人」何とも異常すぎる職場 長時間労働が横行、「殺す」と脅すパワハラも (東洋経済On Line2021.03.18)
「労災認定されたり亡くなったりした社員の多くは、製造業の根幹である研究開発や製造の現場にいた。こうした有為な人材を使い潰してきた企業体質に、経営陣は真剣に向き合わなければならない。」
→日本を代表する大企業の職場を告発する記事。労働人権をここまで無視する企業の現実に憤りをおぼえる(swakita)
自殺・過労、相次ぐ労災認定 三菱電機、社長処分へ(朝日新聞2021.03.12)
「 三菱電機で2年前にあった男性新入社員(当時20代)の自殺が労災として認められた。同社ではここ数年、自殺や過労による労災認定が相次いでいた。」
東芝系SEが過労自殺 開発遅れ長時間労働、労災認定(朝日新聞2021.03.14)
「電機大手、東芝グループの中核事業会社の一つ、東芝デジタルソリューションズ(本社・川崎市)に勤務していたシステムエンジニア(SE)の男性社員(当時30)が2019年11月に自殺したのは長時間の過重労働が原因だったとして、労災が認められたことがわかった。働き方改革関連法が19年4月に施行され、大企業の残業時間について罰則付き上限規制が適用されたにもかかわらず、大企業で長時間労働による社員の過労自殺が明らかになった。」
朝日新聞の独自記事とのこと。「働き方改革」で残業上限が設定されて以降の事例であるが、依然として大企業での労務管理の実態に問題があることが明らかになった。とくに気になるのは、「19年6月ごろから厚生労働省老健局が発注した介護に関するシステムの開発に従事していた」との記事内容。委託側が、長時間労働をなくし、Decent Workを実現すべき行政の厚生労働省であることに強い違和感。委託契約に、担当従事者の激務を回避する受託側の義務が明記されていたのか、確認する必要。今後も、重要な事件として注目しなければならない。(swakita)
東芝子会社社員の過労自殺も労災認定、三菱電機だけではない「理系職場の悲劇」(Diamond Online 2021.03.13)
「真生さんがおかしい」同僚は上司に 東芝系SEの死(朝日新聞2021.03.14)
過労死防止、家族の訴え
(動画)高橋まつりさん 過労自殺から5年 “死ぬくらいなら、逃げて” 訴え続ける母親(NHK静岡 2020年12月22日「たっぷり静岡」放送)
高橋まつりさん母が苦言 「同じ企業で過労死繰り返し」(朝日新聞2021.03.24)
過労自殺した広告大手・電通の新入社員だった高橋まつりさんの母、幸美(ゆきみ)さんが24日、委員を務める厚生労働省の「過労死等防止対策推進協議会」で、大手電機メーカーで相次ぐ過労自殺に苦言を呈し、過労死の発生企業に対する指導の強化を訴えた。