臨時休校 ひとり親への影響大きい 弁護士が指摘 (2/29)

臨時休校 ひとり親への影響大きい 弁護士が指摘
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NHK News 2020年2月28日 16時31分

自身も小学生の子どもをひとりで育てる島田さくら弁護士は、学校が長期間休校になった場合、特にひとり親への影響が大きいと指摘します。

島田弁護士は「ひとり親はふだんから子どもが熱を出したりした際に、仕事を休まざるを得ず、周りに迷惑をかけているという思いがある中で、学校の閉鎖によって長期間、休むとなると職を失うのではないかという不安が大きくなる。幼い子どもがいるひとり親は一度、職を失うと再就職がとても難しい」と話しています。

そのうえで「政府は企業に対して労働者が休みやすい環境をつくるよう求めているが、日本では多くが中小企業で経営に余裕はなく、企業努力だけに任せるわけにはいかない。休業した際の給料を補償する制度をつくるとか、親が休みやすい環境をつくるべきだ」と話しています。
「見通し立たない状況 早く終わってほしい」
全国の小中学校や高校などが臨時休校になった場合、仕事を休んだりセーブせざるを得なくなる一人親の中には、不安を抱えている人もいます。

札幌市豊平区にすむ佐藤友美(44)さんは、中学1年の長女と小学5年の長男の2人の子どもを育てるシングルマザーです。

札幌市では28日からおよそ300校の小中学校が休校になり、2人とも自宅で過ごしています。

佐藤さんはファイナンシャルプランナーで、平日の半分ほどは自宅で、残りの半分は顧客のもとなどへ出向いて外で仕事をしていますが、子どもたちの学校の休校が長引けば仕事への影響は避けられないと考えています。

佐藤さんは「感染を防止するという観点では必要な措置だと思いますが、私はシングルマザーで両親も遠方にいるため、子どもたちだけを残して長時間、留守にするわけにもいかず、仕事での外出をある程度セーブせざるをえません」と話していました。

そのうえで「毎日、子どもたちの食事を3食用意することになると食費がかさむうえ、仕事をセーブすれば収入が減る可能性もあり、不安です。会社員なら休んだりした際の賃金の補償があるかも知れませんが、私は個人事業主のためそれもありません。この見通しが立たない状況が早く終わってほしい」と話していました。

中学校でウインドアンサンブル部に所属する長女の真央さん(13)は「卒業式で演奏するユーフォニアムの練習に取り組んでいましたが、在校生は式に参加できなくなりました。お世話になった3年生に演奏で感謝の気持ちを伝えたかったです」と話していました。 

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