守口市学童保育指導員雇止め裁判 第4回口頭弁論開く (2020.11.22 大阪民主新報)
守口市の学童保育(学童クラブ)で指導員10人が違法に雇止めされたとして、運営会社の共立メンテナンスを相手取り、雇用継続などを求めた訴訟の第4回口頭弁論が開かれました。
この裁判で原告側は、「労働契約法19条2号に関する契約更新の合理的期待が認められる」と主張し、雇止めは無効だと訴えています。
これに対し被告の共立側は、この日の裁判期日までに、会社側に広く裁量権があるなどと主張する準備書面を提出。次回口頭弁論に向け、原告側はさらに追加の主張を重ねていくことになります。
一日も早く戻ってほしいと訴え
この日の裁判も多くの保護者らが駆け付け傍聴席で審理を見守りました。裁判後の集会では、学童に子供を通わせる親たちが、「一日も早く戻ってきてほしい」と涙ながらに訴える場面も。支援共闘会議の有田洋朗氏は、原告と弁護団による法廷闘争と合わせ、市民宣伝や要請署名を広げ、世論の力を広げていこうとよびかけました。
原告団が「毎回多くの方が裁判に足を運んでくれて励みになっている。今後もさらに強い気持ちでこの裁判に立ち向かっていきたい」と決意を述べました。
次回口頭弁論は2021年1月18日午後2時半から。
守口学童保育指導員雇止め事件 大阪地方裁判所提訴から6か月
2020年11月11日大阪地方裁判所202号大法廷は定員を超える傍聴者が駆け付けていました。原告席には4名の弁護団と揃いのえんじ色のTシャツ姿の10名の原告が並びました。対する被告席には代理人弁護士がポツリと1名。大阪府労働委員会での審議にはほとんど欠席している共立メンテナンスですが、さすがに裁判所では欠席って訳にはいかないようです。
昨年4月、守口市の学童保育は共立メンテナンスに委託されました。学童保育指導員らは培ってきた保育の維持・向上を願って、民間雇用の労働者としての労働組合を結成し、会社と交渉しようとしましたが全面的な拒否をうけたので、やむなく大阪府労働委員会へ救済を求めました。
会社は大阪府労働委員会の命令が出る前の、2020年3月末に13名の学童保育指導員を解雇しました。そのほとんどが労働組合役員でした。4月22日に大阪府労働委員会から共立メンテナンスに、①団体交渉に応じる事 ➁労働組合に謝罪すること の命令が下りましたが、会社側はこれを不服とし中央労働委員会へ再審査を申し立てしました。中央労働委員会は9月14日開かれて即日結審となり、命令が下るのをまっています。
また、2020年8月6日に、学童保育指導員の解雇は会社の不当労働行為として大阪府労働委員会に救済を申し立て、9月14日と10月22日に審査がありました。次回は12月2日を予定しています。
この6ヶ月間、10人の原告と弁護団を先頭に「支援共闘会議」をたちあげて、3本の公的機関への異議申し立てをこなし、不誠実な会社に業務委託した守口市の責任を問い、学童保育利用の保護者や子供たちに理解を求め、守口市民に広く知らせ、全国の働く仲間にも支援を広げと、まさに大車輪の奮闘をしてきました。支援の輪は着実に広がっています。
11日の口頭弁論後の集会では、原告は、「大阪地方裁判所への提訴当初、会社の答弁書に書かれている私たちへの誹謗中傷に、食べ物がのどを通らない程悔しくて涙していました。今回提出された会社の解雇理由書も私たちへの誹謗中傷にあふれていましたが、もう泣かない!私たちは強くなりました。」と挨拶されました。
「守口学童指導員の不当解雇と職場復帰を目指す支援共闘会議」では、大阪地方裁判所と守口市長あての要請書名を作成して広めています(別添付)。紙媒体ですので、お手数ですが印刷して署名用紙に記入してある事務局団体宛お送り下さい。
また、学童保育保護者有志がネット署名を立ち上げています。こちらにも賛同署名をお願いします(下記のURLから、または下部のQRコードから)。
http://chng.it/WQGwcYTrbt