「サッチャー氏批判」の歌 突如1位に

NHKニュース4月13日

イギリスでは、8日にサッチャー元首相が死去したあと、70年以上も前の映画の挿入歌「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ」が、音楽のダウンロードサイトで突如1位になり、議論を呼んでいます。

イギリスでは、音楽ダウンロードサイトで、1939年のミュージカル映画「オズの魔法使い」の挿入歌「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ」が、最近突如、圏外から1位になりました。

これは、8日に死去したサッチャー元首相に批判的なグループが、インターネットを通じて、この曲をダウンロードするよう呼びかけたためとみられ、元首相の死去後、2万回以上ダウンロードされているということです。

イギリスのBBCラジオは、毎週日曜日にヒットチャート番組を放送していて、14日に予定されている今週のプログラムで「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ」も上位に入り、放送が確実とみられています。

しかし、今回の番組での放送について、「遺族の感情を考えればするべきでない」とする意見と「メディアが批判的な動きを意図的に放送しないのはおかしい」とする意見で分かれており、来週執り行われる葬儀を前に議論を呼んでいます。

サッチャー元首相を巡っては、経済の自由化に取り組んだと評価する声がある一方で、貧富の格差の拡大を招いたとして批判の声もあり、今もその評価はイギリスの世論を二分しています。

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