支出だけ増え「ゆとりない」 日銀の生活意識アンケート

朝日新聞 2014年7月3日

 収入は変わらないのに支出は増え、ゆとりがなくなってきた――。日本銀行が3日まとめた6月の「生活意識に関するアンケート」で、消費増税や物価上昇で家計のやりくりが苦しくなっている事情が浮かび上がった。

 20歳以上の人を対象にした3カ月に1度の調査で、全国2275人が答えた。

 支出が前年より「増えた」と答えた人の割合から「減った」の割合を引いた指数はプラス25・1と、前回の3月調査より7ポイント増えた。これに対し、収入についての指数は前回から横ばいだった。さらに、物価が「上がった」と回答した人は7割を超え、ガソリン価格が高かった2008年12月以来の高水準となった。

 このため、今のくらしが1年前より「ゆとりがなくなってきた」と答えた人は43・7%にのぼり、13年3月以来の高水準になった。

 景気が前年より「良くなった」と答えた人の割合から「悪くなった」と答えた人の割合を引いた指数はマイナス10・0と前回より3・6ポイント悪化した。1年後の景気も「変わらない」と答えた人が約6割を占めた。(野上英文)

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