労災死2割増437人=人手不足で14年上期−厚労省

時事ドットコム 2014/08/05

 2014年上半期(1〜6月)の労働災害による死亡者が前年同期に比べ19.4%増(71人増)の437人となったことが5日、厚生労働省の調べで分かった。人手不足による不十分な安全管理や経験の浅い労働者の増加などが死亡者急増の主な要因だ。厚労省は同日、約250の業界団体に対し、安全対策の総点検や労使一体となった労災防止活動の実施などを要請する。

 業種別の主な内訳は建設業が28.2%増(35人増)の159人、製造業が12.3%増(9人増)の82人、陸上貨物(トラック)運送業が61.8%増(21人増)の55人だった。

 運送業では荷積み・荷降ろし時にトラックから転落して死亡するケースが目立ったほか、2月の大雪による交通事故も多かった。製造業では経験年数1年未満の労働者の災害が増加。建設業でも人手不足で熟練労働者の需給が逼迫(ひっぱく)し、安全管理がおろそかになっている懸念がある。

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