看護助手の女性 性別変更を同意なく明かされ 提訴 大阪 (8/30)

看護助手の女性 性別変更を同意なく明かされ 提訴 大阪
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NHK Web News 2019年8月30日 12時43分

性同一性障害で、性別を変えた大阪の看護助手の女性が、勤務先の病院の上司に、元男性であることを同意なく職場で明かされ精神的苦痛を受けたなどとして、病院を運営する医療法人に慰謝料などを求める訴えを大阪地方裁判所に起こしました。

訴えを起こしたのは大阪 吹田市の病院に勤務する48歳の看護助手の女性です。

訴えによりますと、女性は心と体の性が一致しない性同一性障害と診断され、20代で性別の適合手術を受け、その後、戸籍上の性別を改めました。

6年前、大阪 吹田市の病院で看護助手として働き始めましたが、上司から元男性であることを職場で公表するよう要求され、拒否したところ、同意なく明かされたということです。

その後、女性更衣室を利用する際、同僚から「気持ち悪い」とか、「体を見せてほしい」などと言われ、精神的な苦痛からことし2月、飛び降り自殺を図り、大けがをしたということです。

このため女性は「病院側は、ハラスメントが生じないようにするための従業員への教育や指導を怠った」と主張し、病院を運営する医療法人に慰謝料などおよそ1200万円の賠償を求めています。

女性の代理人を務める仲岡しゅん弁護士は「原告の女性はいまも治療中で働けない状態が続いていて、『非常につらく、こういった差別がない社会にしたい』と訴えている」と話しています。

一方、医療法人側は「訴状の内容を確認したうえで誠実かつ適切に対応したいと考えています」などとコメントしています。 

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