日本睡眠学会 「サマータイム制度に関する最終報告書」(08/07/01)

はじめに

日本睡眠学会・サマータイム制度に関する特別委員会(委員長・本間研一)は、サマー
タイム制度(Daylight Saving Time)の導入が噂された2005 年に、「サマータイム制度と
睡眠」(中間報告)を日本睡眠学会・理事会に提出し、「サマータイム制度は老若男女、健
人病人を問わず、全国民の生活に影響を与える制度であり、導入の是非に関してはあらゆ
る側面から議論を尽くすことが必要で、特に睡眠問題に関して議論の材料を提供すること
は学会の使命である」として、睡眠学会会員に意見を求めるとともに、ホームページ上に
掲載して、国民の間で議論が交わされることを期待した。

この度、「地球環境」をテーマとした主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)開催を前
にして、サマータイム制度を日本に導入する動きが再び盛んになっている。豊かなライフ
スタイル、省エネルギー、経済波及効果などキャッチフレーズは魅力的であるが、当委員
会はこれまでの調査結果にもとづき、「サマータイム制度には多くの問題があり、期待され
る効果よりも弊害が多い」と結論するに至った。本最終報告では、サマータイム制度の主
として健康面における弊害を明らかにし、本制度を日本に導入することは国民にとって必
ずしも利益にならないことを示したい。

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