2013年02月28日 共同通信
照明機器販売会社に勤めていた茨城県八千代町の岩田一徳さん＝当時（３５）＝が２
００９年に脳出血で死亡したのは過労が原因だとして、両親が遺族補償などを不支給と
した常総労働基準監督署の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は２８日、労
災に当たるとして請求を認めた。
岩田さんの死亡前半年間の時間外労働は１カ月当たり７４〜２５時間程度で、労基署
が労災認定の目安としている８０時間以上に満たないが、竹田光広（たけだ・みつひろ
）裁判長は「精神的緊張を伴う業務に相次いで従事した」と指摘。深夜勤務が増えてい
た時期に、長距離の夜間運転をして出張した点も考慮し「量的にも質的にも過重な負担
があった」と判断した。
遺族側によると、８０時間未満の時間外労働で労災と認める判決は珍しいという。
判決によると、経理担当だった岩田さんは新しい会計システムの導入などに従事。０
９年６月、静岡県沼津市への出張から帰宅した２日後に死亡した。