大学生・就職内定率:86.7% 4年連続で上昇

毎日新聞 2015年03月20日
  
 今春卒業予定の大学生の就職内定率(2月1日現在)は、前年同期比3.8ポイント増の86.7%で、4年連続で上昇したことが20日、文部科学、厚生労働両省の調査で分かった。リーマン・ショック(2008年)の影響が出る前の09年同期(86.3%)の水準まで回復した。前年同期からの伸び率は統計がある00年同期以降最高だった。
 
 文科省は「景気回復で就職環境が改善している」とみているが、まだ約6万人の学生が内定を得ていないと推計される。

 全国の国公私立大から62校を抽出し、就職希望者に占める内定者の割合を調べた。就職希望率は76.5%で過去最高だった。国公立大の内定率は89.3%(前年同期比4.4ポイント増)、私立大85.8%(同3.5ポイント増)。約37万人が内定を得たと推計される。

 男女別では、男子が85.3%(同3.1ポイント増)。女子は過去最高の88.3%(同4.6ポイント増)。文理別では、文系が86.2%で前年同期比5.0ポイント増と過去最高の伸び幅を見せた一方、理系は88.7%で同2.0ポイント減った。

 地域別では関東が91.5%(同3.2ポイント増)で最も高かった。他地域も前年同期を上回り、北海道・東北が過去最高の86.4%(同5・0ポイント増)だった。【三木陽介】

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