第246回 天王寺動物園の元日開園をめぐるツイッター上の論議を紹介します

昨年の1月2日、本欄第209回に、天王寺動物園の元日開園を迫る橋下大阪市長のツイッター発言について書きました。

今年の1月1日はどうなったかと気になって確かめたところ、40ぶりに「元日営業」に踏み切ったそうです。表向きの理由は、来年、2015年1月1日の開園から100周年を迎えるので、そのプレの今年と本番の来年、特別に元旦営業することになったとか。しかし、橋下市長から「かき入れ時に休むなんて民間企業ではありえない」言われたことを受けての措置であることは否めません。

橋下市長は従来休園していた年末年始(12月29日〜1月1日)の開園を迫ったはずですが、結果は休園したのは1月1日だけで、12月29、30、31の3日間は従来通り開園(ただし30日は月曜で休園)しています。大見得を切った割には元旦だけの変更にとどまった感じです。天王寺動物園の公式HPの「施設利用案内」欄に出ている休園日はこれを書いている時点では、従来同様に「◆毎週月曜日(休日にあたる場合は翌平日) ◆年末年始(12/29〜1/1)」となっています。私が天王寺動物園事務所に電話で問い合わせると、「うっかりしていました。(12/29〜31に)訂正します」ということでした。

興味深いのは元旦営業に関するツイッター上の反響です。「大阪痛いニュースっす」<http://osakaitai.doorblog.jp/archives/34764127.html#more>を見ると、依然として根強い支持があるものの、批判も広がっていることがわかります。以下に同じ日の数時間のうちに発信された87件の「つぶやき」から、いくつか紹介しておきます。なお、原文はほとんど句読点がない短い分かち書きですが、ここでは句読点をつけ、一続きの文章として編集しています。投稿者のハンドルネームも省略しています。◇は反対論、◆は賛成論。

◇元日含め三が日は、初詣以外はいえにひっこむ。これが日本の正月じゃ。橋本ほあほか。

◆それは昔の日本なんですよ、日本は生きてるんです。明日になれば何かが変わるのです。ついてこれなくてもいいですから、邪魔しないでください。

◇橋下はブラック推進論者か。

◆さすが橋下はんや。

◆まあ橋下の試みは正しいよ。やってみないとわからないから。

◇元旦から動物園とか行くの? 動物だって正月はコタツでのんびりしたいだろ。

◇学校で道徳とか重視しだしてるだろ。まずは日本の伝統とか慣習まもるものがあるだろ。まずは正月は出歩くなと。

◇客が来なくて無駄な赤字垂れ流すだけだろうな。相変わらず橋下の思いつきはくだらない。

◇元旦なんて初詣ぐらいしかいかんだろ、従業員かわいそすぎ。

◇もうやる気ないやろ

◆再来年やるかどうかは別にして、いっぺん開けてみるのはいいことだ。

◇市長自身が週に三日は”公務日程無し”を続けてるのに、流石にそれは無理でしょ。

最後に強調しておきたいのは、昨年の「従軍慰安婦」発言のころはあれほどツイッターを乱発していた橋下さんですが、いまは「もうやる気ない」のか、ここでとりあげた問題にかぎらず、めっきり発信数が少なくなったことです。

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