西日本高速過労死の遺族 不起訴不服、検審申し立て (10/30)

西日本高速過労死の遺族 不起訴不服、検審申し立て
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2019/10/30 23:07神戸新聞NEXT

〔写真〕遺書と添えられたペン
〔写真〕神戸第二検察審査会への審査申し立て後、会見に応じた母親=30日午後、神戸司法記者クラブ

 西日本高速道路会社(大阪市)の男性社員=当時(34)=が2015年に過労死し、当時の上司ら8人が「長時間労働を放置した」として業務上過失致死容疑で母親から告訴された問題で、母親は30日、神戸地検が8人を不起訴処分としたのは不服とし、神戸第二検察審査会に審査を申し立てた。神戸市内で会見した母親は「刑事責任が問われなければ過労死は防げない」と訴えた。

 母親側の弁護士らによると、男性は14年10月から同社の第二神明道路事務所(神戸市垂水区)で勤務。時間外労働が多い月で169時間を超え、徹夜で連続36時間の勤務もあった。うつ病を発症し、15年2月に同区の社員寮で自死した後、労働災害と認定された。

 母親は17年2月に上司ら8人を告訴。地検は18年11月に不起訴とした際、長時間労働と自死との因果関係の立証が困難▽上司らは長時間労働や自死の可能性を認識できなかった−などと母親側に説明したという。

 審査申し立てで母親側は「『過労でうつ病などを発症し、自死に至る』のはいまや社会通念」とし、上司らが労働者の健康を損なわないようにする注意義務を怠って死亡させたのは、業務上過失致死罪にあたる−と主張。うつ病発症の可能性は認識できたので「少なくとも業務上過失致傷罪は成立する」としている。

 一方、同社の酒井和広社長は定例会見で「ご冥福をお祈りし、遺族にはお悔やみを申し上げたい」と述べて再発防止策を説明。「調査などがあれば、真摯に協力していく」とした。

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