就職氷河期世代、県職員試験に採用枠 不本意な非正規雇用の人多く (12/9)

就職氷河期世代、県職員試験に採用枠 不本意な非正規雇用の人多く
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2019/12/9(月) 7:00配信京都新聞

就職氷河期世代、県職員試験に採用枠 不本意な非正規雇用の人多く

滋賀県庁

 滋賀県の三日月大造知事は6日の県議会11月定例会議で、30歳代半ばから40歳代半ばの「就職氷河期世代」対象の県職員採用試験を「来年度から実施できるよう検討を進めたい」と述べ、新たな採用枠を設ける考えを示した。実施時期や採用数、受験資格などの詳細は今後詰める。

 三日月知事は「氷河期世代の方々に活躍していただける環境を整えることは行政の重要な役割」と強調した。井狩辰也県議(自民党)の一般質問に答えた。
県は多様な人材を確保する観点から昨年度、行政職と総合土木職の経験者採用試験について、受験資格の上限年齢を従来の34歳から40歳に引き上げた。氷河期世代の一部は対象になったが、政府がこの世代の重点支援に乗り出したことも踏まえ、経験者枠とは別に特定枠を導入する。
総務省の調査(2017年時点)では、県内の35〜44歳の推計人口は19万7900人。このうち不本意な非正規雇用など不安定な就労状態にある人は5900人で、引きこもりを含め長期間働いていないケースは2641人に上る。来春採用に向け、現在選考中の経験者試験では1次試験を受けた227人のうち、4割近い83人が35歳以上だった。
県人事委員会によると、上級試験(大卒程度)による行政職の来春採用数は65人を見込む。一方、氷河期世代が新卒として就職活動をした1996〜2006年の募集枠は年30人前後と「狭き門」で、中でも04年は10人程度、99年と05年は15人程度だった。労働雇用政策課は「国の動きとも連携しながら、氷河期世代の支援体制を充実させたい」としている。
県内の自治体では、甲良町が同様の取り組みを進めている。
 

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