実習生のスマホ没収 全国初、禁止行為容疑で監理団体元職員を逮捕 (2/27)

実習生のスマホ没収 全国初、禁止行為容疑で監理団体元職員を逮捕
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/587472/
2020/2/27 10:32 (2020/2/27 15:45 更新) 西日本新聞 梅沢 平 坂本 信博

 外国人技能実習生に「罰金を取る」と告げてスマートフォンを取り上げたなどとして、福岡県警は27日、技能実習適正化法違反(禁止行為)の疑いで、ベトナム国籍の元監理団体職員、グエン・ティ・フエン容疑者(30)=福岡市東区唐原1丁目=を逮捕した。県警によると、同法違反(禁止行為)容疑での逮捕は全国で初めて。

【関連】実習生のスマホ没収 監理団体元職員、禁止行為容疑で逮捕へ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/587403/

 監理団体は実習生を海外から受け入れ、実習先企業に支援や指導を行う非営利団体。逮捕容疑は、福岡市内の監理団体職員だった2017年12月4日〜18年11月20日、ベトナム人実習生4人に「ルールを守らないと罰金を取る」「ベトナムに帰す」などと言ってスマホを没収、私生活を不当に制限した疑い。県警は認否を明らかにしていない。
県警は26日午前に同法違反容疑で女を逮捕し、同日午後発表したが、法令適用される時期の解釈を誤った容疑内容だったとして、女をいったん釈放し、正しい内容で新たに逮捕状を請求し直す手続きを取った。(梅沢平)

■職員教育「徹底を」

 技能実習生の受け入れを担う監理団体を巡っては、「玉石混交」との見方があり、トラブルも指摘されている。
監理団体は国の許可が必要で、外国人技能実習機構によると現在、全国に2912団体、福岡県内には128団体ある。法務省によると、2017年1月〜18年9月、失踪してその後摘発された実習生を受け入れていた4280機関を調べたところ、662機関(15・5%)に労働基準法・最低賃金法違反といった不正の疑いがあったという。
ベトナムの送り出し機関の代理店「アイシーオー ジャパン」シニアコンサルタントの森山穣さん(47)=福岡市=は、団体元職員の不正疑惑について「真面目に活動している受け入れ企業や監理団体が色眼鏡で見られる」と残念がる。その上で「罰金は初耳だが、携帯電話の取り上げや暴言や暴力で威圧する事例は残念ながら、ある」と話す。
外国人技能実習機構の母国語相談センターなど相談窓口はあるが、森山さんは「実習生を管理しやすくするため、その存在を知らせない企業や団体もまれにある」と打ち明ける。
外国人技能実習生権利ネットワーク北九州の本村真さんは「実習生に、通訳などの職員を『先生』と呼ばせて権威を持たせる団体も多い。職員に労基法や技能実習適正化法の教育を徹底する必要がある」と指摘した。 (坂本信博) 

この記事を書いた人