伍賀一道(金沢大学名誉教授)「休業者600万人(20年4月)はどうなったか ― 『労働力調査』(5月結果)をもとに ―」 (7/6)

(2)休業者の異動状況 ― 4月と5月の比較
 「労働力調査」は同じ人を対象に2か月連続して調査しています。20年4月の「労働力調査」に回答した人は5月調査にも回答することになっています(調査対象地域への転入者および対象地域からの転出者を除く)。これをもとにして4月から5月にかけての就業状況の異動を知ることができます。表1はその全体状況を示しています。4月に就業者だった人(6177万人)のうち98.4%(6077万人)は5月も就業者ですが、その一方で完全失業者になった人が24万人(0.4%)、非労働力人口に移行した人が76万人(1.2%)います。

 4月に完全失業者だった人(179万人)のうち、21万人は就業者にかわり、同じく21万人が求職活動をやめて非労働力人口になっています。ただし、この中には仕事を探したいのだけれどコロナの感染を警戒して求職活動を控えた人が含まれていると考えられます。
 表1では4月の休業者573万人のうち、半数近い283万人(49.4%)は5月も休業者のままです(注1)。一方、仕事に復帰した人(従業者)は252万人(44.0%)、他方、非労働力人口となって仕事を離れた人は28万人(4.9%)、求職活動をした人(完全失業者)は10万人(1.7%)です。

(注1)表1の4月の休業者数(573万人)は、図3、図4の4月の休業者数(597万人)と異なっていますが、これは4月から5月にかけて転出または転入した人は表1に含まれていないためです。同様に、この表の就業者、完全失業者、非労働力人口の人数は全体の数値よりも幾分少なくなっています。

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