心の病 労災申請最多 過労やいじめ原因

東京新聞 2014年6月28日 朝刊

図表(省略)

 仕事でうつ病などの精神疾患にかかり、二〇一三年度に労災申請した人は、前年度比百五十二人増の千四百九人と過去最多だったことが二十七日、厚生労働省の集計で分かった。労災認定されたのは四百三十六人。原因として、パワハラを含む「嫌がらせやいじめ」といった職場環境が要因となっているケースが目立った。

 労災認定された人は前年度より減ったが、公表を始めた〇一年度以降、二番目に多い。そのうち過労自殺(未遂を含む)は六十三人だった。

 原因や引き金の出来事をみると「嫌がらせやいじめ」が前年度と同数で五十五人、「セクシュアルハラスメント」は二十八人、「上司とのトラブル」が十七人。セクハラは過去最多で、ほかにわいせつ行為などより悪質な被害に遭った人も十二人いた。職場環境の悪化が心の病の大きな原因になっている様子がうかがえる。

 厚労省は「仕事が理由でストレスを感じている人が増えている。労働者側に精神疾患が労災認定の対象になるとの認識が広がったことも背景にある」と分析している。

 申請を年齢別にみると三十代が最多で、四十代、二十代と続いた。申請や認定の多い業種は介護、医療、運送業など。

 また一三年度、脳・心臓疾患になり労災申請した人は前年度比五十八人減の七百八十四人と二年連続で減少した。認定は三百六人だった。業種別では運送業が申請、認定とも突出して多かった。認定された人の残業時間は「八十時間〜百時間未満」が百六人と最も多く、百六十時間以上も三十四人に上った。

 労働基準監督署がいったん不認定とし、審査請求や訴訟などを通じ、一転して認められた人も脳・心臓疾患、精神疾患で、十二人ずついた。

 過労死、過労自殺をめぐっては、国が対策の責任を負う「過労死等防止対策推進法」が二十七日公布され、年内に施行される。

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