「メディアの長時間労働調査を」過労死問題、代理人要望

 朝日DIGITAL 2017年10月27日

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過労死や過労自殺の防止策を話し合う厚生労働省の協議会が26日、開かれた。過労自殺した電通の新入社員(当時24)や過労死したNHK記者(当時31)の遺族側代理人で、専門家委員を務める川人博弁護士が、メディア業界の長時間労働について詳しい調査をするべきだと訴えた。
協議会は、2014年に施行された過労死等防止対策推進法に基づいて設けられ、過労死の遺族や有識者らが同法の運用状況などをチェックしている。
 川人氏は「法律の施行から3年。評価できる取り組みもある一方で、広告代理店、新国立競技場など様々な現場で過労死が発生し続けている。『過労死防止、どこ吹く風』という職場がたくさんあるのが実感だ」と指摘。そのうえで「広告代理店やテレビ、新聞、出版などのメディアでは長時間労働が問題になっており、社会的影響も大きい」と述べ、メディアの長時間労働の実態を詳しく調査・分析するよう求めた。新任教員を調査対象に加えてほしいとも訴えた。
 同法に基づく大綱は、自動車運転や教職員など5業種をとくに対策強化が必要な「重点業種」と位置づけており、今月6日に発表された「過労死白書」では、重点業種のうち自動車運転と外食産業の労働実態に関する調査結果を掲載した。

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