過重労働で適応障害発症 名古屋北労基署、女性の「労災」認定 (12/4)

過重労働で適応障害発症 名古屋北労基署、女性の「労災」認定
https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019120490090021.html
中日新聞 2019年12月4日 09時00分

 名古屋・栄のオアシス21を管理する名古屋市の外郭団体「栄公園振興会社」の女性社員(46)が適応障害を発症したのは、仕事量が増加して月96時間を超える時間外労働が発生したことや連続勤務が原因だったとして、名古屋北労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。女性は現在休職している。

 決定は6月26日付。女性は給与計算や労務関連の業務などを担当。昨年7月上旬から不眠や食欲不振などを発症し、今年5月に休職した。

 労基署は、女性は昨年3月下旬に新システム導入準備などによって時間外労働時間が増え、休日勤務も発生したと認定。3月9日から4月7日までの時間外労働は前月を大きく上回る96時間で、3月下旬からは12日以上にわたる連続勤務をしていた。

 また、女性はミスについて上司から「わが社の恥だ」と言われたり、30分以上立たされたままの指導に精神的にショックを受けたりしたと主張。労基署は「人格や人間性を否定するような言動が執拗(しつよう)に行われた事実は認められない」としたものの、上司と何らかのトラブルがあり、それが発症要因の一つと認めた。

 同社の社員は4月1日現在で17人で、半数ほどが元市職員や市からの派遣職員。会社は取材に「休職している社員がいることを重く受け止めている。これまで以上に労働環境の改善や社員の健康管理をしたい」とコメントした。

(中日新聞)
 

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