任期付き職員に昇給制度検討 橋下大阪市長

朝日デジタル 2014年10月14日

 橋下徹大阪市長(維新の党代表)は14日、非正規労働者に昇給制度を設ける条例案を提出する考えを記者団に明らかにした。正規労働者との格差を縮める狙いで、「職務が同じであれば賃金を同じにしたい」と主張。条例案は来年2月議会の提出をめざし、国会でも維新として「同一労働・同一賃金」を実現する法案の提出を検討する考えだ。

 条例案の対象は固定給で任期付き採用されている保育士やケースワーカーなどとする方針。橋下氏は「昇進で差がついたり、職歴加算で不遇な待遇を受けていたりした」と指摘。今後、労働組合と交渉を進める。

 大阪市は正規雇用の保育士の給与削減を検討しており、橋下氏は「局は『賃金が下がると保育士が逃げていく』というが、非正規雇用はしっかり守られるということを打ち出し、非正規雇用の保育士さんを獲得したらいい」と強調した。

 一方、今国会に提出されている労働者派遣法改正案には賛成する考えを表明。派遣労働者を使う期間や業種を広げる内容で民主党は反対するが、橋下氏は「民主党が言うように非正規雇用者を正規雇用に全部するのは無理だ」と語った。

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