仏スト、過去30年で最長に 労組トップは継続表明 (12/28)

仏スト、過去30年で最長に 労組トップは継続表明
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2019/12/28(土) 5:06配信AFP=時事

仏スト、過去30年で最長に 労組トップは継続表明

〔写真〕パリの鉄道駅近くで、ストの一環としてデモを行う鉄道員ら(2019年12月26日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】フランスで続く大規模ストは27日、開始から23日目を迎え、過去30年余りで最長のストとなった。同国の強硬派労働組合「フランス労働総同盟(CGT)」の事務局長は同日、今後もストライキを継続する意向を表明した。

【写真7枚】26日に行われた鉄道員らによるデモの様子

 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が進める年金制度改革に抗議する大規模ストは、今月5日に開始。首都パリの交通機関は3週間にわたりまひ状態に陥り、各地でクリスマスや新年を迎える祝賀ムードに暗い影を落とした。

 フランスでの交通機関のスト最長記録は28日で、今回と同じくクリスマス期間をまたぐ1986年から87年初めにかけて続いた。故ジャック・シラク(Jacques Chirac)元大統領の政権下にあった1995年の冬には、福祉政策改革に抗議するストが22日間にわたり行われ、政府は方針撤回を強いられた。

 マクロン氏らはクリスマス期間中のスト中断を呼び掛けたものの、受け入れられることはなくストは続行。CGTのフィリップ・マルティネス(Philippe Martinez)事務局長はバスターミナルでピケを張る労働者らを訪問し、「これは力強い運動であり、依然として世論の支持も受けている」と語った。

 今のところスト収束の見通しは立っていない。政府と労組間の協議は来年1月7日に再開する予定で、その2日後には各地で大規模なデモも計画されている。【翻訳編集】 AFPBB News

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しんぶん赤旗 2019年12月30日

 フランスのパリなど各地で28日、マクロン政権が進める年金改悪に反対するデモが行われ、労働者や「黄色いベスト運動」参加者など1万人以上が参加しました。年金改悪への反対運動は24日目となり、地下鉄などの公共交通、鉄道、学校でストが継続。28日は地下鉄6路線がストの影響でストップしました。労働者、市民のたたかいは越年で続きます。(片岡正明)

 独公共放送ARDが現地から伝えたところによると、労組などが呼び掛けたパリのデモ参加者は4500人、うち800人が昨年から社会的公正を求めて運動してきた黄色いベスト運動の参加者でした。英紙ガーディアンによると、パリ中心部では、パリ北駅からシャトレ駅までをデモ行進。途中、一部のデモ参加者がバリケードを築き、火を燃やしたため、警官隊が催涙弾を発射し、双方が衝突。6人が逮捕されました。

 デモに参加した主要労組の労働総同盟(CGT)のフィリップ・マルティネス委員長は「どんな色のベストでも歓迎する。一緒にたたかおう」とフランスのテレビに語りました。独立組合連合(Unsa)の地下鉄労組代表は「まだまだ長くたたかう準備がある」と述べました。

 マクロン政権は年金の満額受給年齢を62歳から64歳に引き上げるなどの年金削減を計画。これには、一大反対運動が展開され、さまざまなストが実施されています。12月5日に150万人、17日には全労組参加の180万人のデモが行われました。世論調査でもスト支持が7割近くに上り、国民の年金改悪反対姿勢は鮮明です。

 クリスマス休暇後、フィリップ首相は労組側と話し合いを続ける計画ですが、労組側はストやデモのたたかいを継続する方針。次の大きなヤマ場を1月9日に設定しています。


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