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森岡孝二の連続エッセイ
第110回 正社員の誕生と日本的働き方モデル
今日現在、このブログの動く字幕に「雇用は正社員が当たり前の社会をつくっていきましょう!」というスローガンが掲げられています。 これはパート・アルバイト・派遣・契約などが増え続ける現状にストップをかけるための至極当然の要求 […] -
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第109回 学生を待ち受ける職場は親が若い頃より楽ではありません
前回、「日経就職ナビ保護者版」に出ている「就活の今と昔」の対照表を掲げておきました。そのなかでこれは違う!と思いことが二つあります。 一つは年間労働時間です。そのナビ情報は、「保護者世代」は2100時間であったが、「お子 […] -
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第108回 新卒労働市場に翻弄される学生たち
就活というキーワードでネット検索をしていると、大学生の保護者の就活への関心が高いためか、保護者のための就職情報のコラムや、保護者が書いた息子・娘の就活ブログ日記がいくつか目にとまりました。 その一つに「日経就職ナビ保護者 […] -
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第107回 性別データを公表しない「毎月勤労統計調査」に異議あり
(以下の文章を書いた後、厚生労働省の雇用統計課に問い合わせたところ、「毎月勤労統計調査」の月報にはここで問題にした性別データは公表されていないが、年報には公表されていることが判明しました。それを厚生労働省のホームページで […] -
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第106回 民間給与 男性は12年間で77万円、1年間で33万円もダウン
このほど、国税庁の2009年分「民間給与実態統計調査結果」が発表されました。それによれば、09年に民間の事業所に1年を通じて勤務した給与所得者は4,506万人、その平均給与(給料・手当+賞与)は405万9000円でした。 […] -
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第105回 猛暑で熱中症などの労働災害が多発
朝夕は少ししのぎやすくなりましたが、日中はまだ猛烈に暑い日が続いています。この夏は、各地で人の体温を超える気温、なかには40度近い高温が記録され、8月の大阪の連続猛暑日は14日で観測史上最長となりました。 報道によると、 […] -
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第104回 入社式直前の採用取消・内定辞退強制事件について
9月1日に放送されたMBSの夕方のニュース番組VOICEの特集で、外食チェーン「くらコーポレーション」に採用が決まっていた大学新卒者が「内定辞退」強制で裁判に立ち上がった事件が取り上げられていました。詳しいことは、このブ […] -
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第103回 賃上げなしに「デフレ脱却」はできない
日経平均が9000円を割り込んだ後も株価の下落が続いています。今回の株安は円高の進行との関連が大きな問題となっていることが特徴です。円高は2008年の世界恐慌の影響で生産が大きく落ち込んだ製造業に新たな打撃を与えるという […] -
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第102回 健康で文化的な最低限度の生活に遠く及ばない最低賃金
最低賃金は、働けばなんとか生活できる賃金を労働者に保障するために、それを下回っては雇用してはならない賃金の最低額のことを言います。この趣旨から、最低賃金法の第1条は、「賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障するこ […] -
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第101回 最賃平均15円引き上げ案では1000円実現は19年先!?
厚生労働省の中央最低賃金審議会は地域別最低賃金の今年の引き上げ目安額を全国平均で15円とすることを決めました。これにしたがえば、全国平均の最賃の時給は現在の713円から15円上がり時給728円になります。 これについての […] -
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第100回 大阪過労死問題連絡会の会長になって
1981年の発足以来、大阪過労死問題連絡会の会長を務められてきた田尻俊一郎先生が昨年9月4日に81歳で亡くなられて、今年3月26日に新会長を仰せつかりました。その後1ヵ月ほど経って、「過労死」の名付け親である、労働医学で […] -
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第99回 書評? NHK取材班『名ばかり管理職』
『週刊エコノミスト』2008年10月14日号 NHK「名ばかり管理職」取材班著 『名ばかり管理職』NHK出版 生活人新書、735円 月平均204時間、残業代なし… あまりに過酷な「管理職」の実態 NHKの番組「クローズア […] -
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第98回 書評? 湯浅誠『反貧困』岩波新書
2008/ 07/ 08週刊エコノミスト掲載 湯浅 誠(反貧困ネットワーク事務局長)著 『反貧困――「すべり台社会」からの脱出』(岩波新書、777円) 「5重の排除」を受ける 貧困の現実と向き合うために 本書を読んで、小 […] -
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第97回 書評? リチャード・セネット『不安な経済/漂流する個人』大月書店
『不安な経済/漂流する個人――新しい資本主義の労働・消費文化』大月書店、 リチャード・セネット著、森田典正訳、2415円 (『週刊エコノミスト』2008年4月1日号) 新資本主義の不安の正体 “文化”から暴く 著者は小説 […] -
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第96回 ソニー トップ3人で12億円の報酬
今日は今話題の上場企業の役員報酬の話をします。 今月の18日、ソニーの株主総会に出席しました。同社の株主総会へは、私が代表を務める株主オンブズマンが2002年から2008年まで役員報酬の個別開示を求める株主提案を行い、2 […] -
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第95回 外食産業における超長時間労働の構造
去る6月15日、大阪過労死問題連絡会の主催で「若年労働者を使い捨てにする外食産業の過労死・サービス残業を考える」というシンポジウムがありました。大阪弁護士会館で開かれたこのシンポでは、大庄・日本海庄や新卒過労死事件の遺族 […] -
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第94回 公約破りの裏切りにあいた口がふさがりません
とんでもない話に、腹が立つやら、嘆かわしいやら、呆れ返るばかりです。それって沖縄米軍基地についての日米合意のことかって? それももちろん腹が立ちますが、もうひとつ、あいた口がふさがらないのは、民主党が「最低賃金を引き上げ […] -
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第93回 休講脱線 ごめんなさいね、ツバメさん
昨年のお盆以来、9ヶ月ぶりに小豆島に帰省しています。2泊3日の慌ただしい日程で、八重葎の庭の草取りもしなければならないとあっては、ゆっくり過ごすわけにはいきません。それでも、海と山に染められた島の景色を眺めていると心が休 […] -
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第92回 「取締役」が労組に入って解雇され、裁判で勝ったニュース
この週末、久々に私のホームページを一部更新しました。それというのも、このブログ(「働き方ネット大阪」)に連続講座を書くようになってから、自分のホームページまでは手が回らなくなったからです。「ささなき通信」という私のブログ […] -
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第91回 政府審議会の使用者委員の企業が法令無視でいいのか
労働政策審議会(労政審)という厚生労働大臣の諮問機関があります。諮問機関といっても、公益代表、労働者代表、使用者代表の3者構成をとることによって労働政策を実質的に決めている政府機関です。 労政審には、10を超える分野別の […]