-
森岡孝二の連続エッセイ
第190回 労働者の暮らしと働き方の改善など眼中にないのが野田政権です
野田内閣の「日本再生戦略」(以下「戦略」)の本文には「労働者」という用語はまったく出てきません。かわりに「雇用者」という用語が使われていますが、それも、目標数字を箇条書きした囲み部分を除くと、全67ページの本文中、一箇所 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第189回 野田政権は全労働者をもっと非正規化してもっと搾取します
7月31日、野田内閣の「国家戦略会議」が策定した「日本再生戦略」が閣議決定されました。 長くてもあと1年とは続かない野田政権が2020年度までの長期的な経済運営方針を示したこの文書(以下「戦略」)には、「フロンティア」あ […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第188回 民主党の10月5連休導入案はあまりにも馬鹿げています
休暇の在り方を検討する民主党プロジェクトチーム(PT)は、26日、小中学校で毎年10月中旬に5連休(「シルバーウイーク」)を創設する構想を盛り込んだ中間報告案をまとめた、と報じられています。 構想では、年間15日という祝 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第187回 唄を忘れた政党は選挙で泣かせてやりましょう
本日の夕刊各紙は、最低賃金(時給)の2012年度の引き上げ額について、中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)の小委員会が25日、全国平均で7円という目安を決めたと伝えています。厚労省の試算では、最低賃金の全国平均は現 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第186回 過去最大規模の反原発集会を報じない日経の姿勢は理解できません
海の日の7月16日(月)、東京の代々木公園で17万人規模の「さよなら原発」集会とデモがありました。昨夜は本ブログの管理人の1人として、NHKニュース、TBSニュース(URLのみ表示)、朝日新聞デジタル版の関連記事を紹介し […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第185回 この四半世紀に増加した労働者は全員が非正規労働者です!?
就職問題についてある原稿を依頼された際に、総務省「労働力調査」の長期時系列データからこの四半世紀のあいだの非正規労働者の人数と比率の推移を見てみました。この統計では非正規労働者は、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第184回 野田戦略会議が冷酷非情な「40歳定年制」を提言しました
今日の日経朝刊に、野田首相を議長とする国家戦略会議の「フロンティア分科会」報告書が出たという記事が載っています。それをこのブログの「注目のニュース」欄にアップしておきましたのでご覧ください。 フロンティア分科会には「繁栄 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第183回 関西電力の株主総会は脱原発に向けての有意義な討論の場になりました
6月27日、電力各社の株主総会が一斉に開かれました。今年、最も関心を集めたのは、東電福島原発の事故原因が明らかになっていないなかで、大飯原発の再稼働に走る関西電力でした。同社の株数の9%を保有する筆頭株主の大阪市が「可及 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第182回 大阪が日本の首都となり、「維新諸法度」が公布された夢をみました
このごろ加齢のせいか、夜中にときどき悪夢にうなされて目が覚めることがあります。昨晩は、夢のなかで気づくと、何年後のことなのか、20XX年、大阪が維新政府の首都となり、「維新諸法度」が成立し公布されたことを、深夜テレビが一 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第181回 『貧困社会ニッポンの断層』 発売から2ヵ月あまりで増刷に
本書は2012年4月に出版され、売れ行き好調につき、2ヵ月あまりで増刷になりました。これを機会にここであらためて本書の宣伝と紹介をすることをお許しください。 日本は、1980年代以降、ストライキも労働保護政策もない剥き出 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第180回 書評? デヴィッド・ハーヴェイ 『資本の〈謎〉−−世界金融恐慌と21世紀資本主義』
森田成也・大屋定春・中村好孝・荒井田智幸訳、作品社、2012年 『週刊エコノミスト』2012年4月24日 「資本」の動きから解明した金融危機の真因 08年9月のリーマンショックを引き金とする21世紀グローバル恐慌の勃発 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第179回 大学生の自殺問題はもはや放置できません
内閣府が6月8日に発表した2012年版「自殺対策白書」は、近年における若者の自殺の増加を重視して、次のように指摘しています。 「我が国における若い世代の自殺は深刻な状況にあり、15〜39歳の各年代の死因の第1 位は自殺と […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第178回 朴元淳市長との面談も叶い収穫の多いソウル4日間の旅でした
5月25日(金)から28日(月)まで、鰺坂真・大阪革新懇代表世話人を団長とする訪問団の一員としてソウルに行ってきました。総勢20名(うち11名は女性)のなかには、私を含む6人の「働き方ネット大阪」事務局のメンバーもいまし […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第177回 ワタミでは三六協定を店長の指示でバイトが署名していました
5月17日の「東京新聞」朝刊1面は「残業で不正手続き ワタミ過労死 労使協定 形だけ」という見出しで、入社2ヵ月後に過労自殺した森美菜さん(26歳)の事件に関して、ワタミでは三六協定を違法な手続きで結んでいる疑いがあるこ […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第176回 命令教育大好きの橋下大阪市長の昨日の記者会見に思う
昨朝の橋下大阪市長の定例記者会見の様子をネットの動画配信で見ました。質問する記者に逆に質問を浴びせ、大声で罵倒する橋下氏の論法に恐怖を思えました。 橋下氏の偉そうな物言いは、感情を剥き出しにしているように見えながらも、周 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第175回 メーデーの起源となった8時間運動は男たちのスローガンでした
今日はメーデーでした。メーデーが8時間運動と深い関係があることはよく知られています。初期のメーデーには、1日の24時間について「8時間は仕事のために、8時間は睡眠のために、8時間は娯楽のために」というスローガンが掲げられ […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第174回 ホトトギスは卯の花の垣根で鳴いたのでしょうか
今朝の「日本経済新聞」の文化欄に歌人の馬場あき子さんが「自然の中に生きていた声」という随想を寄せています。愉しませていただいた文章の揚げ足を取るようで申し訳ないのですが、最近バーディングができずに溜まっているストレスのは […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第173回 オリンパスの闇と闘い続けた浜田さん
オリンパスという会社で多年にわたる巨額損失隠し事件が発覚し、菊川剛前会長ら関与役員が逮捕されたことはご存じでしょう。同社にはもう一つ闇に隠されてきた事件があります。それは社員の浜田正晴さん(現在51歳)が、顧客企業か […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第172回 大阪市の関西電力に対する株主提案について
関西電力の筆頭株主である大阪市が橋下徹市長のもとで同社に原発全廃を求めて行う株主提案が注目されています。本日の朝日新聞や読売新聞の関連記事には株主オンブズマンの代表として私のコメントが出ているという事情もありますので、こ […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第171回 井上ひさしの「日本の樹木」――すとらい木とえねる木
今日(4月9日)はわが敬愛する井上ひさしの3回忌です。彼が旅立って以来、毎晩床に入って 眠たくなるまで、よく彼の随筆を読んでいます。いま読んでいるのは、『にっぽん博物誌』(朝日 新聞社、1983年)です。そのなかで言葉遊 […]