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森岡孝二の連続エッセイ
第348回 関西大学が違法残業で労基署に申告した教諭を不当解雇
4月27、8日の各紙は、学校法人関西大学(以下、法人または関大)が時間外労働をめぐる労働基準法違反で労働基準監督署に実態を申告した高槻ミューズキャンパス付属校中等部のK教諭を解雇した事件を一斉に報じています。 労基法は第 […] -
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第347回 裁量労働制の調査データをめぐる国会論議は何を物語るか
裁量労働制の調査データをめぐって国会が揺れています 立憲民主党の長妻昭氏や希望の党の山井和則氏らの追及から、企画業務型裁量労働制の営業職への拡大案の検討のために政府・厚労省が示したデータが、比較できない数値を比較していた […] -
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第346回 書評 熊谷徹『5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人』SB新書、800円+税
「しんぶん赤旗「」 2018年2月18日 年の4割は休日、背景に闘う労組 日独の働き方を比較する上で欠かせない一書である。 著者は28年間ドイツで働いている。その前はNHK記者として8 […] -
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第345回 書評 高橋幸美・川人博『過労死ゼロの社会を』
第345回 書評 高橋幸美・川人博『過労死ゼロの社会を−−高橋まつりさんはなぜ亡くなったのか』連合出版 エコノミスト 2017年12月26日号 「電通過労死」の母が語る事件の真相と再発防止策 2016年10月7日、電通新 […] -
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ワークルール教育法案 超党派議員がまとめる 来年提出へ
毎日新聞2017年11月30日 https://mainichi.jp/articles/20171201/k00/00m/040/062000c 超党派の国会議員が30日、労働法規やその活用法に関する教育を進めるため […] -
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第344回 99年前の父の軍隊手帳が出てきました
私の父は明治32年(1899年)9月生まれで、1991年10月に満92歳で亡くなりました。私は昭和19年(1944年)年3月生まれですから、父が44歳の時にこの世に生を享けたことになります。7人きょうだい(兄1人、姉5 […] -
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第343回 問われる日本企業のコンプライアンス
2017年は日本企業の「コンプライアンス」が問われた年であった。 この言葉は企業が法やルールに従って事業活動を行うことを意味する。「法令遵守」という訳語が用いられることもあるが、たいていはカタカナで表記される。それはこの […] -
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第342回 書評 服部茂幸『偽りの経済政策――格差と停滞のアベノミクス』
エコノミスト 2017年9月26日号 服部茂幸『偽りの経済政策――格差と停滞のアベノミクス』岩波新書、820円+税 失敗を成功と見せかけるアベノミクスのからくり 本書によれば、破綻した経済政策の誤りをなにやかやと言いつく […] -
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第341回 書評 小林由美著『超一極集中社会アメリカの暴走』
エコノミスト 2017年7月4日号 小林由美著『超一極集中社会アメリカの暴走』新潮社書、1500円+税) 制御不能の先に見える絶望の近未来 読み終えて戦慄を覚えた。人間が作り出したものが暴走し、制御不能の巨大な怪物と […] -
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第340回 韓国で「過労死予防センター」が開設されました
このところ日本と同様に、韓国でも若者の過労死・過労自殺が続発し、大きな議論を巻き起こしています。それを実感させられたのは、本年11月8日、同国の「過労死予防センター」の開所式に招かれて、報告と討論に参加する機会があったか […] -
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第339回 労働者を底辺に追い詰める利益至上主義経営の破綻
『週刊エコノミスト』2017年10月31日号 緊急特集「神鋼の絶体絶命」コメント 神戸製鋼所の長期にわたるデータ改ざん問題は1990年代初めのバブル崩壊以降、日本企業で断続的に進められてきた人減らし、正規社員から非正 […] -
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第338回 これはひどい! 休日労働協定にみる青天井の36協定
このところ過労死防止法にもとづく厚生労働省の委託事業として行われている高校・大学への啓発授業で、兵庫過労死を考える家族の会代表の西垣迪世(みちよ)さんとご一緒することが多い。 西垣さんの一人息子、西垣和哉さんは、2002 […] -
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第337回 「働き方改革法案」はちゃぶ台返し解散でどうなるか
9月15日、労働政策審議会労働条件分科会(以下、労政審)は、厚労相から諮問のあった労働時間制度改革にかかわる「働き方改革法案要綱」について、「おおむね妥当」と答申しました。それを受けて、政府は、他の分科会ですでに答申さ […] -
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第336回 政府・厚労省の働き方改革法案は働かせ方改悪法案
<3本の毒矢> 9月8日の労働政策審議会(労働条件分科会)に働かせ方改悪法案の要綱が示されました。当日の議題では「働き方改革を推進するための関係法案の整備に関する法律案要綱」となっています。法案は9月下旬に召集予定の臨 […] -
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第335回 書評 今野晴貴『君たちはどう働くか』 皓星社
今野晴貴『君たちはどう働くか』 皓星社、1200円+税 POSSE Vol.31 2016年6月号 本誌の読者にはいうまでもないが、著者は若者を中心に多数の労働相談を受けるNPO法人POSSEの代表である。まだ大学院に […] -
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第334回 書評 『劣化する雇用 ビジネス化する労働市場政策』旬報社
『劣化する雇用 ビジネス化する労働市場政策』旬報社、1,600円 伍賀一道ほか編著 執筆者=脇田 滋、森 巌、後藤道夫ほか 「しんぶん赤旗」 2016年8月7日 この本は雇用問題の専門家と、厚労省の本庁や労基署や職安で […] -
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第333回 書評 竹信三恵子著『正社員消滅』朝日新書
竹信三恵子著『正社員消滅』朝日新書、760円+税 2017年4月23日 「しんぶん赤旗」 安心・安定が消える働き方の実相 著者は労働現場を取材してきた元朝日新聞記者。今は大学で現代社会を教えている。 書名の「正社員消滅 […] -
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第332回 書評 北健一『電通事件――なぜ死ぬまで働かなければならないのか』旬報社
エコノミスト 2017年2月28日号 北健一『電通事件――なぜ死ぬまで働かなければならないのか』旬報社、1,000円+税 なぜ死ぬまで働かなければならないのか 昨年10月に電通新入社員、高橋まつりさん(当時24歳)の […] -
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第331回 書評 濱田武士『魚と日本人――食と職の経済学』岩波新書、
エコノミスト 2016年12月6日 濱田武士『魚と日本人――食と職の経済学』岩波新書、820円 + 税 水産物流通の現場訪ね「魚職不朽」を説く 著者は各地の漁港や魚市場を歩き、おいしい魚を求めて近所の鮮魚店にも足を運ぶ […] -
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第330回 連合は溺れる安倍内閣に救いの手を差し伸べてどうしようというのでしょうか。
連合執行部が2年以上前から国会にかかっている「残業代ゼロ法案」(「高度プロフェッショナル制度」)を容認する姿勢に転じたと報じられています。これが先般固まった「時間外労働の上限規制案」と一体化されて、あらたな政労使合意案と […]